フェムトセカンド白内障手術(FLACS)の現状 by B

ご無沙汰しております!10月は毎年ですが、地元の祭りやら何やらで多忙を極め、気が付いたら11月・・・、今年もあと2か月を切りましたね〜。皆様は如何お過ごしでしょうか??

最近のニュースでは、小池知事の東京都政が一番トピックでしょうか。オリンピックに関しては、個人的な意見を言わせていただくと、ケチケチせずに当初の予定通りのプランで盛大にやるべきであると思います。

ニュースなどではこんな書かれ方をしておりますが・・

2020年に予定されている東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの大会運営費用や会場整備費用が昨年末、当初見込んでいた3013億円の6倍の1兆8000億円に拡大、さらに東京都が負担する大会後整備費用、2241億円を含めると、2兆円を大きく上回ることが明らかになった。

現時点の予想で、2兆2500億円かかるとして、以下のグラフをご覧ください。

GDP比でみると、かわいいもんですやん・・。途上国のギリシャと先進国の日本を金額だけで比べて同列に扱うことは間違っております。GDP比が全然違います。東京は、ホリエモン三木谷社長孫社長など名だたる富豪が税金を納めてる超金満都市なのに、ケチケチすることもなかろうと思います。僕はザハ氏の競技場でも良かったと思ってくるくらいですよ。しかしながら、ソチ五輪羽生結弦の金メダルが印象的でしたが、めっちゃ金かかってますやん!!冬なのになんで??さすが、プーチン・・・、男でございますな。


翻って、1964年の東京五輪GDP比でみると、3.35%!!当時は高度成長期だったので、これで良かったのだと言われますが、当時の国民の頑張りで作ったインフラを現在も使い続けているわけですから、我々が未来に向けてメッセージを残す意味でも、今回の五輪を契機にドカンと再びインフラを整備し、数十年間の国家の礎を築きたいところです。

ギリシャを見てもわかりますが、国家の衰退は、結局のところ、国民の精神の衰退が主因であります。古代ローマの滅亡も同様です。国民が公共の精神とチャレンジ精神を失っていった時から終わりが始まっております。今の日本はどうもヤバいですよ・・。愛国者であるBは非常な危機感を感じております。

予定通り、コンパクト五輪で、外国から来訪される人に喜んでもらい、日本国民がその目標に向かって一生懸命に頑張る!というのが健全な図式であると思います。

ただ、事実かどうかは不明ですが、都議会のドンか誰かが裏で操作し、関連企業が儲かるような形で、不当に五輪経費が高まっている点は、別の問題です。そこは悪を正す必要があるので、徹底的にやってもらいたいです。

小池知事は、

「予定通りのコンパクト五輪を開催するために、議会や関連企業、都官僚の不正を正す!」

という方向に持って行かないと、今のままでは、戦う敵が多すぎて、大変じゃないでしょうか??敵をある程度絞っていかないと、結局何事も成し遂げられない可能性もあります。

だいたいBのクリニック程度の新築移転でもウン億円掛かってますので、オリンピックやるのにそんなに安くつくはずないですやん。

というわけで、B的には、2兆円目安で、コンパクト五輪をやる方向で動いて行くべきだと思います。2兆5千億くらいでも目をつぶるべきかと。


さて、本題に入ります。当院でもフェムトセカンド白内障手術を何十例かやってきましたが、個人的な率直な感想を求められると、「う〜む・・現在、大きなメリットを探索中で何とも言えませんねぇ・・」ということになってしまいまする。

やはり、同じ白内障手術とは言え、レーザーでやるのと、手でやるのとでは、まずもってリズムが全然違います!!発想を切り替えねばなりません。レーザーあてて、移動してもらって、フェイコマシンを使って、続きをやるのですが、特にIAに多大な時間がかかってしまうことが多く、ストレスを感じながらやっております。

IAに時間がかかる理由は、ハイドロの感覚が従来オペと全然違うところに起因していると考えております。

即ち、
・フェムトレーザーによって嚢内にバブルが発生しており、そのバブルを出すことに集中してしまって、ハイドロが上手く回りきってない

・なまじ、レーザーで核にいろいろと手が加わっているので、ハイドロで入れた水が、いろんな隙間に入っていき、肝心の、嚢と皮質が完全に分離されていない、不完全ハイドロになってる状況が多い

この2点でしょうか。まぁ、Bが下手糞なだけといえばそうなのですが・・・。確実に、従来のマニュアルオペの方がストレスが少ないという現状でございます。


FLACSの方向性としては、O先生が力説されてる通り、「レーザーによる核硬度を減らし、より超音波時間を短くして目に優しいオペをする」ということで、間違いはないと思います。

核硬度を減らすという意味では、現状ではマンゴーカットが最も適した照射法になると思います。

Bは最初、「レーザーである程度手術を終わっているのだから、手術場でのオペ時間はかなり短くなるだろう」と予想していたのですが、間違ってました・・。全く別の手術、別の手技として、ラーニングカーブを経ていかねばならないですね。

フェムトレーザー白内障手術装置が出現するまでは、白内障手術に関して新たなデバイスやマシンが登場すると、

「より安全になって効率の良いオペが出来る→オペがやりやすくなってスピードもアップ!」

という風に脳みそが自然に捉えていたのですが、フェムトレーザー白内障手術装置は、そういうものではないと断言できます。ECCEがPEAに変わった時のPEAの装置的な、全く新しい概念の装置であり、この装置をうまく使いこなすために、我々が試行錯誤せねばならないということでございます。

まぁ、賢明な先生方は「そんなん最初から分かってたぞ。」と思われるかと思いますが、Bは数十例やって、やっと気づいた次第でございます。
(^^;)

現在、A社とA'社からと2つのマシンが出ております。色々話を伺ってると、現時点における評価はほぼ定まってきたようです。

・FLACSするだけなら、A'社の堅栗鼠

・イメージガイドシステムとの連動を重視するならA社の鏡X

ということです。

このブログらしく、ぶっちゃけて書かせてもらうと、FLACSをやるだけならば、堅栗鼠の優位性はゆるぎなさそうです。CCCが早い、少々目が傾いてても計算してちゃんとレーザーが入る、マンゴー出来るエリアが広いなどなど大いにメリットあるようです。ただ、Bに言わせると、所詮、CCCが早いといっても数秒差だし、時間で考えれば、その後のIAでかなり掛かってるので誤差範囲。それよりも、FLACSのもう一つのメリットであるAK(乱視矯正)を考えると、術前にイメージガイドで測定した強主経線に回旋補正をして確実にレーザーで切開を入れることができる鏡Xの方が良いと考えております。ただ、A社の部梨音も課題はまだまだ山積しており、特に、角膜後面乱視が測定できないので、結局それだけのデータで強主経線を判断するのは危険で、CASIA等の前眼部OCTデータと比較検討せねばなりません。部梨音に関しては、また後日、いろいろボヤかせていただければと思います。

患者さんにとっては、正直、金額の差ほどのメリットがあるかは微妙ですが、眼球を固定した状態で不意の合併症がなく、ある程度の手術が終わってるという点は安心感、安全感はあると思います。少なくとも、時間がかかることと金額以外は、デメリットはないと言えましょう。術者である自分のストレスをどう軽減していくかが課題であります!!

本日は以上でございます。長文、最後までお読みいただきありがとうございました。