サイン号プロ by B

ご無沙汰しております!!!何ともまぁ、早いもので、今年初の投稿になりますが、もう春ですね・・・。このブログを忘れていたわけでは決してなく、忙しさにかまけているうちに3月になっちゃった…というのが実情でございます。

この間、世間も色々ありました。トランプ大統領誕生、金正男暗殺、現在で言えば強烈理事長の森友学園問題ですかね。

まず、トランプ大統領に関しては、ほんとうに「まさか!?」と思いました。個人的には東京都知事選のドクター中松的存在と考えていたので、びっくりしましたねぇ。(^^;)

ただ、資本主義が成熟し、グローバル社会が最高潮に達したあとの反動というのは大いに理解できます。工場を発展途上国に持って行って、人件費を削って商品を作って売れば、儲かるのは発展途上国の職員と資本家だけで、中間層の人々がおこぼれに預かれないということですねぇ。

1970年代にソ連崩壊を予言、さらに9.11テロ直後の著作でアメリカの凋落と帝国崩壊を予言した鬼才、エマニュエル・トッド氏(フランス)は、前々から「協調的保護主義」の導入を主張しておりました。

欧州にとって、技術的に保護主義の処方箋を受け入れるのは極めて容易です。中国など給与の低い国からの製品輸入を関税などで制限すれば、欧州における労働者の給与は再び上昇し、結果的にそれが世界的な需要の喚起にもつながるのです。

…………

協調的な保護主義は話し合いです。協調的な保護主義の下では、政府がいかに需要を浮揚させるかが優先課題。保護主義の目的は内需の再拡大にあり、各国の利害が内需の刺激策に結び付いています。保護主義経済圏を形成することが(安い生産コストの商品輸入を抑制させ)給与水準の上昇につながる。

 保護主義の目指すところは経済活動を再浮揚させることです。保護貿易主義化が進めば輸入を再び拡大させることができる、それが保護主義パラドックスです。過度の自由貿易は貿易を崩壊させてしまう。

自由貿易の絶対視は一つのイデオロギー。それは、「何もしなければすべてうまくいく、規制の存在しない市場がすばらしい」という考え方です。ただ、すべての国が保護主義的な政策を採用すべきだと主張しているわけではありません。欧州の解決策にはプラグマティックなアプローチとして、保護主義が必要。それには世界各国間での協調体制が前提です。

現在の自由貿易とは何かという点から話しましょう。自由貿易という言葉はとても美しいが、今の自由貿易の真実は経済戦争です。あらゆる経済領域での衝突です。安い商品を作り、給与を押し下げ、国家間での絶え間ない競争をもたらします。

一方、協調的な保護主義は話し合いです。協調的な保護主義の下では、政府がいかに需要を浮揚させるかが優先課題。保護主義の目的は内需の再拡大にあり、各国の利害が内需の刺激策に結び付いています。保護主義経済圏を形成することが(安い生産コストの商品輸入を抑制させ)給与水準の上昇につながる。

保護主義の世界では、民主主義システムの政権担当者は、生活水準と中産階級が大変重要だと考えます。一方、現在の民主主義の危機は自由貿易の危機です。エリートは人々の生活水準に関心を持とうとしません。現在の民主主義は、ウルトラ・リベラルな民主主義であり、エリートが人々の生活水準の低下をもたらしているように見えます。

 フランスは英米と並び、民主主義発祥の国です。しかし今や、支配者階級は自由貿易以外の体制を検討することを拒んでいます。不平等が広がるにつれて、多くの人々の生活水準は下がり始めています。もし、支配者階級が生活水準の低下を促し続けるなら、民主主義は政治的にも経済的にも生き残れない。独裁国家になるのは避けられないでしょう。

出典:2009/12/1のインタビュー記事@東洋経済オンライン

トランプ大統領も、就任演説でこのようなことを言っております。

私たちは2つの簡単なルールを守ります。
アメリカのものを買い、アメリカ人を雇用します。

私たちは、世界の国々に、友情と親善を求めるでしょう。
しかし、そうしながらも、すべての国々に、自分たちの利益を最優先にする権利があることを理解しています。
私たちは、自分の生き方を他の人たちに押しつけるのではなく、自分たちの生き方が輝くことによって、他の人たちの手本となるようにします。

これはどう考えても、協調的保護主義を推し進めていこうと思っているように思えます。そもそも、トッド氏の理論は、Bでも知ってるぐらいですから超有名です。自由貿易派を保護主義派が選挙で打ち負かしたとも言えるのではないでしょうか。まぁ、今後のことはよくわかりませんが、トランプ的な人物は嫌いじゃないので、興味を持ってみていく所存です。(^^)


金正男氏暗殺事件は、VXガスを使われたとのことですが、人間、僅か数秒で殺せるんですね・・・。いやはや、恐ろしい。
ヾ(。>д<。)ノ

黒幕は誰が何と言おうと金正恩氏に決まってるわけですが、日本でも、政治的権力に興味のない源義経源頼朝が執拗に追いかけまわし、最後は奥州平泉で殺害しましたし、戦国時代では兄弟の権力争いで一方が殺されるというのは枚挙にいとまがありません。絶対権力者は斯くも非情にならざるを得ないとも言えましょう。現在の平和にドップリ安住している我々には想像も出来ない心理状態ではあります。我々からすれば、異常な精神状態にある狂気の独裁者が核兵器を有し、しかもやろうと思えばいつでも我が国に核兵器を落とせる状況であることに、日本国民は戦慄を覚えるべきではないでしょうか。少なくとも、金正恩氏自身は、戦国時代の大名と同じ精神状態にあるわけですから、こちらも相応の対策は必要であろうと考えます。まだまだ安倍首相には頑張ってもらわないとなりません。



森友学園問題に関しては、あの強烈な理事長がやり過ぎましたねぇ・・・。幼稚園の運動会のあの映像は、さすがの右寄りのBも頂けません・・・。教育勅語を暗唱させる等、教育の方向性はキラリと光るものを感じるのですが、やり過ぎましたね・・。左翼マスコミは鬼の首を取ったように大喜びでバッシングしております。

籠池理事長が行動力のあるやり手理事長であることは、精力的な政治家へのアプローチから容易に想像できます。金品の授受があって、あの大幅値引き価格で土地購入ということであれば大問題ですが、さすがにそこまではないと思います。わかりませんが・・・。いずれにせよ、あらゆる手を使って自分のやりたいことを実現するように動きまくったのでしょう。テレビのワイドショーや週刊誌記事で伺い知るだけですが、あの押しの強さと自己顕示欲の強さは、偉人になるか悪人になるか両極端に人生が変わるタイプですねぇ。どうやら後者になってしまったようです。ちょっと調子に乗り過ぎていたのではないでしょうか。


さて、本題でございます。

A'社のnewマシンである、「サイン号プロ」をしばらく使わせてもらったので、そのインプレでございます。

特徴は、マシンが賢くなって、より前房安定性が増したことと、チューブを細く・硬くすることによって、よりサージが少なく攻めるオペが出来る点にあると思います。要するに、名機でありながら販売力が追い付かずに普及するに至らなかったB社のステラ栗鼠のマイクロメッシュフィルター的な発想が取り入れられたのだと理解しました。

こうなると、更にベンチュリーモードでの快適性が増すということになります。かつて、このブログでもそのことに触れた記事がありますので、ご参考までに。新世代ベンチュリーフェイコの弱点 by B - 眼科手術開業医の戯言

Bはもともと、新世代のベンチュリーマシンに非常に興味を持っていたので、どんな感じかを楽しみにしてデモしました。(^^)

3手術日で使用しました。設定が決まるまではボヤキながら試行錯誤しておりましたが、最後の方にビシっと決まる設定が見つかり、それでやると非常にパワフルかつ静寂なオペが可能となります!!

肝は、new ソリューションチップ+ハイバキューム(500mmHg以上)ベンチュリーモード+超音波連続発振でした。これでやると、男汁に勝るとも劣らない核破砕力を発揮します。

横振動で往復ビンタをしながら核を破砕し平らげる男汁はA社の専売特許で、あれはあれで素晴らしいテクノロジーですね。縦振動が無い分、核を突き放す力も少ないので非常に効率が良くなります。ただ、核を持ってくる際などは横振動だけだと核が崩れてしまい、ストレスを感じますので、どうしても縦と横のミックスでバランスを模索していくという形になります。いじくれるパラメーターも多いので、どこをどういじくったらどうなるのかが、最早、技術屋でもないBの理解を超えたレベルにあり、設定に関しては専門家との協議が欠かせません。

一方、縦のみ(一応、エリプスと称して楕円状に動くようですが、まぁ、男汁とは全然比べもんになりませんわ・・・やはり、基本縦振動の超音波として良いと思います)のサイン号プロは設定自体がだいぶシンプルに出来ますので、核の硬さや状況によって、自分で色々設定を工夫できる余地があります。

あと、ベンチュリーモードによる吸引力の効率性は、やはりぺリスタの百人隊長号に比べて勝っております。特に、IAモードは快適です。Bの苦手なFLACS時のIAもベンチュリーIAの方がよりスムーズだと感じました。

デモ最終日にやっと設定が決まったので、正直、その設定でもうしばらく、色々な硬さの白内障で試してみたかったと思います。

という訳で、今、マシン買い替えを検討されておられる先生がおられましたら、是非、体感していただきたいと思います。Bの設定はかなり激しめなので、万人にお勧めだとは思いませんが、B的には良いマシンだと思います!!
(^^)

実際の結論としては、欲しくてたまらない気持ちに嘘偽りはないのですが、最近のブログでよくボヤいておりますように、色々医療コストが増大している今日この頃ですので、決算前の経営状況を加味して検討したいと思います。まぁ、今となっては男汁の百人隊長号に慣れてしまっておりますので、もう一台、最新マシンを導入するとなると、贅沢のそしりを免れませんので・・・。(><)

本日は以上でございます。