関西国際空港のハブ化 by A

今日のお昼は皆様お仕事そっちのけで、TV観戦に興じられたことでしょう。真央ちゃんはよく頑張りました!涙が出そうになるくらいの熱演でしたね。直前のヨナ選手があまりにも高い点数だったので、もう金はあきらめました。あとは、真央ちゃんが3回転半に挑戦し、成功するのを見届けるだけでした。

だって、たとえ、真央ちゃんがすべての演技を完璧に決めたとしても、ヨナさんの点数に達することは不可能だったでしょう。そんな中あれほどの演技を見せてくれた真央ちゃんには本当に頭が下がります。あっぱれでした。

真央ちゃんは今回の銀メダルで次回に金の楽しみが出てきたと思います。これからも日本のフィギア界をひっぱっていってくれることでしょう。

今日は、政経ネタの最後として、関空の問題を考えてみたいと思います。橋下さんが問題提起されましたが、関空をハブにするため、伊丹を廃港にするとの方針のことです。

関空の位置は大阪の南の端にあり、とても不便なので、伊丹を廃止するのはもってのほかとの意見も多いことでしょう。でも、関空ができたそもそもの発端は、伊丹空港が24時間使えない(夜間は周辺住民の反対で発着できない)ということだったことを忘れてはなりません。

ハブ空港というからには国際線のみならず、国内線も集中している必要があります。大阪地区でそれが可能なのは、誰がみても関空だけです。伊丹と関空で国内線を取り合うことは、関空のハブ化を妨げますので、いっそのこと伊丹がない方がよいのです。

ただし、伊丹を廃止し、関空に国内線を集めただけでハブ化が行えるものでもありません。

アクセスの悪さは関空の致命傷になっています。関空からドライブすると40分で大阪の中心に来れる、湾岸線があるにもかかわらず、ほとんどの人がそれを利用できないわけがあります。

そのひとつ、空港島の駐車料金が高すぎること。2〜3日置いておくとすぐに万札が飛びます。1〜2週間の旅行だと数万円。これはいくらなんでも高すぎます。一日千円程度に抑え、需要を喚起しなければなりません。

もうひとつは、関空からのタクシー料金が高すぎること。大阪では、5000円を超えると半額になる素晴らしい料金システムがありますが、「なぜか」関空のタクシーにはこの制度が適用されていません。すごく不思議なことです。

サンフランシスコなど、空港と都心を結ぶタクシー料金を定額制にしている都会も多いです。関空からならば、大阪の市街までどこでも5000円の定額とするくらいの発想が必要です。そうすればもっと利用者も増えることでしょう。

最後に、空港島への電車がJRと南海の2本あって、どちらも中途半端に遅いこと。これも日本的な発想で、どちらの顔も立てることが必要だったのでしょうが、結果として大失敗に終わっております。

どうせ空港特急を作るなら、香港のように、専用のレールおよび車両を使うべきでしょう。そうすれば、都心まで30分で結べますので、需要は大いに喚起されます。

香港では、都市ホテルと空港を結ぶリムジンサービスもあります。あらかじめ予約をしておけば、飛行機から出てきたところで職員が待っており、通関後別の職員がリムジン専用のロータリーに案内してくれます。そこからもちろん、ホテルまではリムジンで直行です。

お年寄りや初めての人でも、不安なくホテルに到着することができます。

ついでに言えば、海外の高級ホテルではホテルに自分の車を乗り付けて、玄関で鍵を預けるだけで、ホテル職員が駐車場まで車を運ぶサービス(valet parking)があたりまえですが、日本ではなぜか行われていません。多分、法律上の問題点でもあるのでしょう。

関空ハブ空港化するにはいくつもの壁がありますが、それを洗い出す作業により、今後何をどう改善すべきかが見えてくると思います。橋下知事には、関空問題でも、より一層大胆に自説を押し通していただくことを期待いたします。