茨城空港開港に寄せて by A

国交省がまたまたやってくれました。茨城空港の開港のことです。開けた途端赤字になることが明らかなのに、いい加減な予測をたて、とにかく開港にこぎつけてしまいます。さすがに、ほとんどのマスコミが疑問符をつけていますね。

何故このようなことが起こるのか?ちょっと考えてみたいと思います。

以前関空のことを書いたおりにも触れましたが、ほとんどの国内空港は赤字です。その原因はなんとかかんとか、議論も盛んです。しかし、驚くべきことに、空港が赤字の裏で、空港ビル(駐車場含む)はほとんどの空港で黒字経営で、莫大な資産を積み上げてすらいるのです。そして、お約束のごとく、空港ビルにはたくさんの国交省役人が天下っています。

国が1000兆の借金であえいでおり、国民の多くが収入減に苦しんでいるにもかかわらず、平然と赤字の積み上げが行われている現実には、怒りを通り越してあきれるしかありません。

茨城空港はもちろん、アクセスが劣悪です。空港周辺で、自家用車で乗り付けれる人しか利用できません。どっちみち、一日一便、韓国行きしかありません。利用しようとも思わないでしょう。

そこでちょっと思ったのですが、国交省は「わざと」アクセス、利便性を悪くしているのではないでしょうか。「近くに空港がないから、うちにも欲しい!」という地元の願いを理由にどんどん空港を増やせます。

本来、成田と羽田はリニアでつないでいるべきものです。成田から羽田が直行で3〜40分なら、茨城にも空港をという声も少なかったことでしょう。

大阪市内から関空までのリニアがあれば、「伊丹を残せ」という声は、地元の既得権者以外からはあがらないことでしょう。

今後進むべき道ははっきりしています。空港の集約化、ハブ化を推し進め、市内からのアクセスをリニア、道路の両面で支える。空港の経営をビル、駐車場と一体化し、発着料金を下げる。

では、残った90以上の地方空港はどうするか?石見空港では滑走路でお祭り、マラソン大会をしているそうですから、悲しくなってしまいます。

そこで提案ですが、一部は自衛隊に譲って国防に利用することにしたあと、残ったものは自家用ジェット、ヘリコプターの発着を推進すればどうでしょうか。

自家用ジェットを普及させるとは、「金持ち優遇」との批判があちこちから聞こえてきそうです。しかし、日本の製造業をこれからも発展させるためには、更に高度で韓国、中国などが追いつけそうもない分野を開発するしかないのです。

その一つが航空機の開発です。自動車でこけつつある今、日本に自家用ジェットを利用できる環境があれば、安くて安全なジェット機を開発する企業も現れてくるでしょう。ホンダ、トヨタの夢再現です。

ヨーロッパやアメリカの本当のお金持ちは自動車なんか目じゃありません。自家用ジェットとクルーザーが成功者の象徴です。日本でも、トヨタの社長さんが自家用ジェットでアメリカに飛んで話題になりましたが、これは特別中の特別。アメリカのように、映画スター(シュワちゃんなど)やスポーツ選手(タイガー・ウッズなど)が競って購入できる環境は日本にはありません。

だから、成功者は海外に逃げてしまいます。それでなくても高い税金ですし。

これからは、中国、韓国、ロシアなど、アジアの大金持ちを対象としたビジネスが出てくるでしょう。香港あたり、着々と手を打ちつつあります。(不動産や金融など)。日本だけが、規制により置いてきぼりをくらっています。

今や豊富な地方空港を自家用に開放すれば、日本だけでなく、海外の金持ちが「夢のワンダーランド日本」に押し寄せてくるでしょう。これこそが無駄に作りすぎた空港のせめてもの有効活用です。盆踊りを踊っている場合ではないでしょう。