白内障患者に対する「単焦点IOL+遠近両用HCL」を利用した老視矯正 by B

光陰矢のごとし・・。前回のブログ更新からあっという間に日が過ぎ、11月に突入してしまいました。今年もあと残す所、2か月ですね〜。本当に早いです。

ロシアのメドベージェフ大統領が、北方領土国後島を訪問したとのこと。ロシアは、下手したら中国以上の帝国主義国家であることは明白でありますが、尖閣問題も含め、現在の平和ボケ日本では、解決の糸口すら掴めず、やられたい放題でございます。

結局の所、今までは米国との軍事的蜜月関係があったため、他の野心的国家が手を出せないでいたのですが、民主党ルーピー政権が、グッチャグチャにしてしまったので、ロシア・中国は一気呵成に領土を掠め取る為の行動を起こしております。(当のルーピーは、議員引退宣言を撤回するなど、もはや常識ある人間では到底考えられない境地に達してますね・・。)

まぁ、左翼リベラル人達が考えていたような、「武力を放棄し、優しい心を持った他国の人達と話し合いさえすれば、みんな平和。」「日本さえ戦争を仕掛けなければ世界は平和」というお花畑思想は完全に間違いであったということです。

米国と距離をおくならば、日本の軍事力を増強し、いざというときには同盟関係を結べるような米国以外の国と蜜月関係を築いておかねばなりません。当面、周辺国に米国以外で頼りになりそうな同盟国がないため、現状では米国と手を結ばねば仕方がない・・という自民党保守派に多い思想は、理に適っておりました。これはこれで、「親米保守」「親米ポチ」などと言われて、一部の保守言論人、親中言論人から非難されるわけですが、本当に誰とも手を結ばず、独立不羈の態度を取ろうとするならば、核武装するということになります。よっぽど上手くやらないと、無理でしょう〜。日本がそのような方向に転換しようとすると、アングロサクソン欧米連合から、あっという間に「悪の枢軸」扱いを受けて、経済制裁など、受けるに決まっております。

確かに米国の力は日に日に衰えて行っているようですが、少なくとも中国共産党と手を組むよりはマシです。当面、米国と手を携えつつ、中国の反共・民主活動家に裏で資金提供して、革命をサポートし、新たに出来た親日政権(王朝?)とゆくゆくは手を結ぶ・・・、そのような壮大な計画が、密かに進められていると信じたい所でございます。日露戦争時に、明石元二郎大佐が、今の価格では400億円以上の工作資金を供給され、帝政ロシアを内部崩壊させようと、ロシア革命支援工作をしていた事は有名な史実です。我々のご先祖様に出来たことですので、我々が出来ないはずはないと思います。

こうなると当然欧米人は面白くないでしょうが、日本が新生中国、更にはインドなどとも手を結べば、おいそれと欧米人も手を出せません。こうなると、全く戦前の大川周明氏の「大東亜共栄圏構想」になってくるわけですが、イスラムにも深い造詣のあった大川氏の理論は、今一度見直されるべきだと思いますね。


また、国際政治の話で熱くなってしまいました。本業の話に入ります。


最近、遠近両用のコンタクトレンズユーザーが増えてまいりました。

特に、ハードコンタクトレンズの遠近両用の進化は目覚ましく、かなり定着率が良くなってきております。当院には、僕の方針もあるのか、遠近両用HCLユーザーはたくさんおられます。高次収差のことを考えれば、HCLは最強のアイテムでございます。

2年ほど前、40台前半で、自覚的な老眼にはまだ至っていない患者さんが網膜剥離になられました。その方は硝子体手術によって無事網膜は復位したのですが、片眼がIOL眼となりました。もともと近視眼のSCLユーザーで、IOL度数は-3D狙いでした。SCL装用下で、片眼の調節力をほぼ失ってしまったことに少し不満を抱いておられたので、片方の有水晶体眼は従来通りのSCL、IOL眼には遠近両用のSCLを装用すると、やはりしっくり行かない様子。で、当院の患者さんの間で評判の良かった、S社の遠近両用HCLをダメ元で試した所、「これは良い!」と満足され、今に至っております(さすがにバランスが悪いので他眼もHCLにされました)。

SCLユーザーだったので、HCLへの変更に伴う眼異物感などは多少あったようですが、「見え方の質が全然違う」と、それ以上の満足度があったようです。

こういう事があってから、「もともとコンタクトレンズユーザー(出来ればHCL)の方が白内障になり、コンタクトに不満を抱いておらず、老視矯正も希望する」患者さんがおられれば、多焦点IOLを挿入するよりも、-3D程度の近視を残して単焦点IOLを挿入し、術後に遠近両用HCLを装用するのも一つの選択肢であると考えております。何より、乱視がほとんど問題にならない所が良い所です。

これまでの所、まだ数人ですが、「単焦点IOL近視残し+遠近両用HCL」による老視矯正は上手く行っております。

本日のオペで、一人、もともと遠近両用HCLユーザーの核白内障眼手術がありました。現在のHCLに全く不満はないとのことでしたので、単焦点IOLを-3D狙いで挿入し、術後も遠近両用HCLを使用する事にいたしました。このような症例は、多焦点IOLを挿入するよりもかなり気楽に手術が出来ます。「ある程度度数が落ち着いたら、遠近両用HCLを合わせ直しましょうね〜」で済みますので。

また、近視眼なので、前房深度に余裕が十分あります。後ほどHCLによるトラブルなどが頻発するようになっても、サルカスにpiggy bagで多焦点IOLを挿入することも可能であるということも、メリットなのではないかと考えております。