今年一番の痛恨の症例 by B

最近、またもや小沢氏系の事でマスコミは盛り上がっておりますねぇ。

正直、ほとんどの国民は「もう、ええっちゅうに!!」という心境ではないでしょうか。小沢氏ネタ(小沢切り)で政権支持率アップを狙うスケベ根性がミエミエでございます。さすがにこう何度も同じような光景が繰り返されれば、あまり政治に興味のない国民でも、そうやすやすとはマスコミの思惑通りに踊らされることはないでしょう。「小沢問題」と「大連立」ネタはもう飽き飽きです。

それにしてもわからないのはルーピーです。自ら小沢氏を引きずりおろしておいて、今度は後継の管政権を叩き、小沢氏に味方しております。理解不能です。民主党のクリーンさを求めて、自分と小沢氏が退いたわけですから、その論法でいけば、国会での説明を小沢氏に勧めるべきではないでしょうか?

兎にも角にも、解散総選挙をして、一刻も早く民主党が政権から陥落し、分裂して、真の政界再編が行われる事を願っております。


さて、そろそろ忘年会シーズンが到来しました。このブログでも今年の回顧シリーズを始めます。

今回は、今年一番の痛恨の症例を供覧致します。

数ヶ月前、多焦点IOLによる水晶体再建術で、はじめて破嚢しちゃいました・・。

マルチの患者様ということで、後嚢をピカピカにしようと、今思い返すと不必要なまでに後嚢磨きを行い、破嚢してしまいました・・。アップした動画ではよくわかりませんが、後嚢に三角形の裂孔を作成していまい、あわててIAハンドピースを抜くと、一気に破嚢範囲が広がり、ジ・エンドでございました・・・。

因みに、テクニスマルチをH社のインジェクターシステムを利用して、角膜2.5mm切開から挿入しております。

破嚢用(毛様溝固定用)のバックアップレンズを用意していなかったため、一気に窮地に立たされました・・。

幸い、テクニスマルチ3ピース使用予定患者でしたので、IOLループをサルカスに挿入し、光学部は前嚢にキャプチャーさせました。昔、ファイザーのアワードで、稲村先生が「破嚢しても、前嚢キャプチャーさせれば、サルカスにそのまま挿入するよりも、近視ズレが少なくてすむ。」と講演されていたのをDVDで見ていたので、その技を使わせて頂きました。

とは言え、ループが毛様溝をこすり、出血した際は、心の中では半泣きでございました・・。

いちびって不必要な後嚢磨きなどせずに、IOLを挿入すれば、全く問題なかった症例だけに、その日の晩は、食事が喉を通らず、ため息ばかりついておりました。

結果的には、元々白内障が強かったことと、眼軸長が比較的長い目であり、1mm弱、予定より前方にIOLが固定されても影響が少なかったようで、翌日は患者さまにご満足頂けておりました。レフ値は-1D弱でしたが、他眼がキッチリemmeに出来たので、両眼視時には全く問題ございませんでした。

その後、「イップス病」を発病し、後嚢磨き時には手が固まってしまいます・・。最近、ようやく動くようになってまいりましたが・・。

動画で、後嚢磨き時の手の動きを見直しますと、奢りが感じられますね・・。反省しております。患者様に実害がなかったことが救いでございました。

その後は、破嚢時のことも想定し、毛様溝固定用のIOLを準備していることは言うまでもございません!!