新規開業考 その肆 by B

僻地眼科医先生>コメント有難うございました!あんな感じで参考になられましたら、望外の幸せでございます。

最初はコメント欄にお返事を書いておりましたが、また長くなりそうなので、その肆(よん)として、アップさせて頂きます。

Q:この低金利時代にリースというのはちょっと私としては
解せないのですが、どういったメリットがあるのかご教示
くださいますと幸いです。

リースと減価償却の違いなど会計に明るくなるので
混乱しています。

器機を購入するか、リースにするかは、皆さん悩まれる所だと思いますが、正直、Bがリースにこだわっているわけではなく、単に当院の税理士さんの方針がリース派というだけでございます。

一般的に言われるリースのメリット、デメリットは色々なwebサイトに載っております。まとまりの良いページからコピペします。

メリット
1.中小企業投資促進税制でリースをすると助成を受けられる→(注)残念ながら、医療系は関係ないです。ガッデム!!

2.まとまった資金がなくても設備を導入できる→1000万円の器械でも、(借入れ等で)1000万円を準備する必要がない。銀行の借り入れ枠が土地建物で一杯なら、器機購入はリースという選択肢に落ち着きます。

3.借入れによる購入と違い、借入金の利率の影響を受けない金利がアップしても影響を受けない

4.資金の留保量の増加→そのまま。

5.コストの把握や管理が楽になる→僻地眼科医先生も仰られてますが、減価償却というのが一般ピープルにはとっつきにくい概念ですねぇ。購入の場合、減価償却の計算が非常にややこしいらしいです。つまり、1000万円の器械を借金して購入しても、その年、その1000万円が経費で認められるてなことはないんです。全ての物品には「法定耐用年数」ちゅうものが決められており、例えば、5年としますと、財布からは、1000万円無くなっていたとしても、経費として認められるのは200万円のみということになります。実際は最初の年は400万が経費、翌年は300万が経費・・という風になるようですが、勿論、Bにその辺の詳しい説明は無理です・・・。まぁ、税理士の先生がやるわけですから、手間はこちらとしてはどうでも良いのですが。

6.設備投資による固定資産や負債の膨張を防げる→リースは自分の資産ではなく、借りているだけなので、固定資産税とかはかかりません。この辺はメリットとデメリットが表裏一体です。

7.購入による減価償却や固定資産税の納付が不要になる→5、6と同じ事です。

8.月々のリース料を経費処理する事が認められる→当然ですね。

9.機械設備の陳腐化を防ぐことが出来る→医療器械に関しては、これは一番のメリットのような気がします。つまり、最新の白内障手術マシーンを5年リースで購入し、5年経った時点で、新しい器械が出ていれば、それにすぐ切り替える事が出来ます。購入だと、法定耐用年数が6年以上だったりすると、購入費全てを経費化していないのに、新しい器機を購入するのは損した感じになります。要するに法定耐用年数よりも短めにリース期間を設定する事によって、早期に経費化が図れ、新たなマシーンに変えることが出来ます。

デメリット
1.金利負担→仰る通り、低金利時代ですから、借入金の利率の方が、リースの利率より安いです
2.中途解約ができない→状況の変化で、その器機が不要になっても解約出来ません。
3.リース物件の所有権はあくまでリース会社にある→自らのクリニックの資産にはなりません。資産確保による信用の増大にはつながりません。
4.リース支払い総額が購入の場合よりも割高になる→1と同じですね。

要するにBの理解では、

・資金に余裕があれば購入が得

・税務計算を自分でやるつもり(そんな人は滅多におられないと思いますが・・)ならば、眼科は多種類の器機が必要であり、リースの方が管理が楽

・新しモノ好きで、短いサイクルで器機を変更したいなら、リースが得

・長期間使い続けるつもりなら購入が得

てな感じでしょうか。

所詮、Bの印象です。書きながら、勉強になりました。有難うございました。

確か、会計士の先生からコメントを頂いたことがありましたが、もしBが間違った理解をしているならばご指摘ください!