新世代ベンチュリーフェイコの弱点 by B

最近、脱原発の機運が高まっております。

ペテン師管直人は、その機運に乗って、自らの延命に利用しようとしている事は明白でございます。

元々、左翼運動家でございますので、原発反対運動との親和性が高いと言う事はわかりますが、一国の総理たるもの、「ゆくゆくは脱原発にすべきだが、現時点ではすぐに代替エネルギーが存在しないので、今後時間をかけて、徐々にシフトして行く」くらいの意見が、常識的ではないでしょうか。

結局、総理が脱原発の事だけを言い、今後の日本の電力の方向性をしっかりと示そうとしないため、現在休止中の原発の再開の目処が立たず、何やら日本全体に暗いムードが立ちこめております。最近、チャンネルをひねっても(←こう言い方はもう古いですね・・)、節電の話ばかりでございます。

そして、その脱原発推進に、ソフトバンク孫正義社長が異常な勢いでのっかかっており、最近、孫社長のバッシングも増えてまいりました。

孫社長の出自(現在は日本に帰化しているが、在日韓国人3世。孫さんは全く過去を隠してはおられません)に絡めて批判する、いわゆる「ネトウヨ」の論調には同意出来ませんが、「脱原発の政商」「国家の危機を自らの商機に」「公益を語りながら、自らの事業拡大を図っている」などなどと批判されておりますね。

Bは、孫社長に関する本は好きで結構読んだりしておりまして、どちらかと言うと、尊敬する人物ではあるのですが、ペテン師管総理に対して、

「あと10年くらい続けてくれと、正直、そんな感想を持ちました。浜岡原発、一体、誰が停められたでしょうか」

と持ち上げたというコメントを見ると、孫社長の「東日本ソーラーベルト構想」の全てが商売目的の欲望とまでは言えないと思いますが、商売気が全くないとは絶対言えないとも思いますねぇ。

個人的には、今回の原発事故で被害に遭われた方々は本当に気の毒でなりませんが、今回の事故をきっかけに、いきなりこれまでやってきた原子力発電を止めてしまうというのは、ナイーブに過ぎると考えております。

つい最近までも、日本には巨大な地震は沢山おこりました。揺れに関しては今回の福島第一原発を襲った地震よりも、中越地震の方が大きかったそうでございます。それでも、あの地域の原発はそのような事故を起こしませんでしたし、東北電力管内の女川原発も事故を起こしておりません。

つまり、いきなり止めるのではなく、福島原発の失敗を糧に、より徹底した安全対策を定め、少なくとも次の代用エネルギーが見つかるまでは、原発を稼働し続けるべきであるとBは考えております。

そして、もちろんのこと、福島第一原発事故の責任を徹底的に追及し、責任のあったものは断罪に処するべきであります。

さて、例のごとく前置きが長くなりましたが、新世代ベンチュリーフェイコの弱点について述べさせていただきます。

かつてのベンチュリーフェイコの最大の弱点は、

・同じ吸引圧であれば、ペリスタに比べて、かなり吸引流量が大きく、前房不安定になりやすい。

ということであり、その為、

・吸引圧を高く設定しにくく、しっかりと核を把持したい場合などは、やりにくい。

というジレンマがございました。フェイコチョップ派よりも、溝掘り(D&C)をメイン手技にしておられる先生の方が比較的使いやすいシステムだったと思います。

新世代ベンチュリーフェイコは、チップ径が細くなったことにより、吸引圧と吸引流量のギャップがかなり解消され、フェイコチョップをするのに、十分な吸引圧まで上げることになりました。割った後は、ドンドンよってきますので、良いことづくめのような気がしますが、欠点もございます。

一つは、「寄ってくるのは良いが、寄ってこなくても良い核まで寄ってくる」ことです。

つまり、例えば4分割(実際はチップがかつてより細くなってるので、6か8分割が良いと思いますが)した後、食べたい核を食べようと踏み込むと、その核を食べている隙間に、他の核もよってきて、あんまり見た目に美しくない手術っぷりになることがあります。何となく、ターゲットだけを選択的に食べていきたいものでございます。柔らかい核なら一網打尽に食べ尽せば良いわけですが、硬い核だと、ウジャウジャ寄ってくると、面倒です。

ペリスタならば、核をとらえるまでは吸引圧が上がりませんので、他の核がよってくることはなく、ターゲットを捕捉して食べるという事が当然になります。

まぁ、要するに設定の問題で、核分割の吸引圧を例えば300mmHgにして、割ってからの吸引圧を140mmHgなどにすると、問題ないわけですが・・。まぁ、慣れの問題のような気もしますが。

もう一つは、「ハイドロダイセクションがしっかりと出来ていない状態で、ペリスタと同じ感覚で、エピヌクレアスにチップを近づけて吸いに行くのは大変危険」であります。

ペリスタのように、エピヌクレアスを吸い始めてから吸引圧が上がってくるわけではないので、ハイドロがちゃんと出来ていない状態だと、一気に医原性のチン小帯断裂を来してしまう可能性が高まります。

実際にBは星野号デモの際、ベンチュリーでバキューム300mmHg以上でご機嫌にオぺをしていた時、最後のエピヌクレアスを吸おうとして、やっちゃいました・・。Bクラスの術者なら、ハイドロダイセクションが出来ているつもりだったけど、ハイドロデリニエーションの状態だった・・・なんてこともたまにはありますからねぇ。

ちなみにベンチュリーなら、ハイドロダイセクションがきちんと出来ていると、最後の核片を食べたあと、チップをど真ん中において、フットスイッチを踏んでるだけで、勝手にエピヌクレアスもよってくるので、非常に楽です。正直、ここが僕、一番好きです。

という訳で、基本的には、ペリスタの方が、安全性が高く、特に初心者向けと言えると思います。新世代ベンチュリーフェイコは、あくまでもペリスタ以上の更なる効率の良さを追求したい先生向けと言えるのではないでしょうか。

B的には、研修医の教育に関して言えば、まず、ペリスタから始めた方が良いんじゃないかと思います。