学会のメリット by A 

今週は臨床眼科学会がありますね。先生方も多数参加されることでしょう。私もちょっと覗いてこようと思っています。最近は海外の学会からのメールが毎日のように届いたり、文献検索もネットでほぼ十分ですし、学会へ出かけて「ああ、そうなんだ」と思うようなことは、減って来ているような気がいたします。でもやっぱり臨眼ともなればお祭り気分で参加するのも楽しいです。

東京ではここ数年、赤坂のNew Oホテルを定宿にしていました。広い敷地で、レストランがたくさんあり、閑静な庭がきれいで好きだったのですが、政治家がよく出入りしているのと、会場から遠くて不便ですので、今回は丸の内の香港系Pホテルにしてみました。

ここは香港ではよく泊まりますが、東京では初めてですので、楽しみです。ただ、海外の有名ホテルでも、日本に来ると規制が入るからか、雰囲気が変わってしまうことがあるのが残念です。例えば、車に乗り付けてドアマンにキーを預ける、バレットパーキング(valet parking)は海外では有名ホテルのみならず、レストランでも常識ですが、日本ではほとんどありません。

家族とホテルで食事をするとして、玄関先で全員が降りることができず、家族だけ下ろしてお父さんは駐車場へ、あるいは、家族ともども駐車場の穴蔵からロビーへ、というのは、本来おかしいのですがねえ。

これは規制というよりは、客のほうが車を預けて運転させるのが嫌か、あるいは、チップになじんでいないからかという理由があるのかもしれません。あるいは、クラスレスの日本社会には受け入れられないのかもしれませんね。valet=召使いという意味ですから。

もう一つ、日本のホテルではロビーがごったがえしており、到着時の気分が大いに削がれます。赤坂のNew Oホテルでは会員になると特別の受付がありますが、これも嫌みですね。原因は婚礼、会議で稼いでいるからです。ハイアット、ヒルトン、マリオットなどの準一流クラスならともかく、五つ星をもらえるかというホテルならば、一人一人の宿泊客を大切にもてなす心が必要となります。フォーシーズンズ、リッツ、ペニンシュラなどはかくあって欲しいです。

会場近くといえば有名なT国ホテルがあります。ここは昔はとてもよかったのですが、今やちょっと遠慮したいと思っています。ロビーの混雑、政府関係者らしき人へのへつらい、タバコ臭くてうるさい部屋、などなど、とてもお薦めできません。それに特にタワーなど、ロビーから遠すぎますね。巨大ホテルの欠陥です。ですから、New Oに泊まるとしても本館を選びます。何回か泊まると、大体同じ部屋に案内してくれますね。

東京では夜の食事も楽しみの一つです。今回、金曜日に4名の職員を連れて食事会を予定しています。場所は銀座の某レストランで、安価な割にはおいしいと評判のところです。

そういえば、学会に参加するメリットとして、職員教育が最も大きいのではないでしょうか。研修医教育と全く同じです。手術の説明や適応の相談など、職員が自主的に判断できる範囲が広ければ広い程、医師の負担は軽くなりますし、医院全体が盛り上がります。そのためには、眼科学の知識が欠かせません。主要職員を対象として、臨眼、手術学会、日眼など、全国学会に年に一度は参加させるようにしています。

参加した職員は、次回のミーティングで、自分が聞いた内容を発表しなければなりません。そのかわり、学会参加費、旅費、宿泊費は医院が負担いたします。

今回も意義ある学会参加であることを祈っています。