結局、20Gチップ+角膜2.4mmに・・・ by B

早いもので、もう4月ですね〜。

今年は、例年よりも春の訪れが遅いようで、まだまだ肌寒い日々が続いております。先日も職員が「インフルエンザB型」に感染しておりました。一応、予防注射も接種していたのですが。Bが感染してしまったら、商売あがったりなので、念のためタミフルは内服しております。

そういえば、最近「地球温暖化」の話はトンと聞かなくなってまいりましたね。

もともと、「地球環境保護」に絡めた「地球温暖化」ネタは、リベラルな国民にも受けやすく、こぞってマスコミはこのネタを放映しておりました。電力会社的にも、「地球温暖化を防ぐために原子力発電を推進する」という流れは望ましいものだったので、お互いの思惑が合致していたのでしょう。しかし、今となっては、「原子力発電=環境汚染の最大悪」となってしまいましたので、よりリベラル層に受け入れやすい「脱原発」が挙って叫ばれ、「地球温暖化」は誰も言わなくなりました。

原発に関しては、本当に国論が二分されております。保守陣営も左翼リベラル陣営も、それぞれ脱原発派、原発再稼働容認派が入り混じっております。何となく、これも視聴率が取れるので、マスコミが煽っている感がありますね。実際の国民の意識は、

「1000年の一度の大津波でやられたと言っても、またそれが近いうちに来る可能性は低いわけだから、取りあえず原発を再稼働し、可及的速やかに代替エネルギー政策を決定し、ゆるやかに脱原発に移行すべき」

という、「ゆるやかな脱原発論」が過半数を占めるのではないでしょうか。それにしたがって、粛々と原発を再稼働すべきであります。あの一撃で、全ての原発を放棄してしまうのは、あまりにもナイーブすぎます。声のデカい、極左市民団体や山本太郎をはじめとする芸能人の声を慮ってばかりいると、一歩も前に進みません。案の定、国内の原発全機が停止する日が目の前にきております。

結局、また民主党政権の悪口になってしまいますが、政権がしっかりと方針を決定しないから、このような事態になってしまうのですね。あの政党が政権を獲ってから、本当に予想通りに国力が低下していますね。恐ろしいものです。

さて、本題に入ります。

今年に入ってから、しばらく、21Gチップ+角膜2.2mm切開の組み合わせでオペをやっておりましたが、数か月やってみて、

「効率は圧倒的に20Gチップ+角膜2.4mm切開の方が良く、切開創を0.2mm短縮するために、非効率なオペをするのは本末転倒である」

という結論に達しました〜。

前のブログで触れたことがありますが(→角膜2.2mm切開による水晶体再建術 by B - 眼科手術開業医の戯言)、21Gでやると、角膜創付近に横振動によるミストが多量に発生します。Bの見解では、A'社21Gチップの剛性が低く、エリプスの横振動によって、チップがしなってしまい、結果、創口に負荷を与えてしまいます。また、横振動によって、核破砕効率が明らかに上昇している感触はなく、むしろ、横振動による往復ビンタ効果で核を突き放そうとする、逆効果もあるように感じます。

結果、小さい創口から手術は可能ですが、超音波時間の増大とともに、角膜切開創に与える負荷も増し、0.2mm短縮によって得られる医原性乱視の減弱効果よりも、手術の非効率性に伴う術者の負担が増す逆効果の方が勝ると判断したわけでございます。

勿論これは、Bの個人的感想であり、万人に適用されるわけでないことをご理解くださいませ。

特にBは、15°ストレートチップを愛用しておりますので、例えば、45°チップ、更には曲がったケルマンチップなどを愛用される先生は別の感想を抱かれるかもしれません。また、少々柔らかめの核であれば、十分に効率的なオペは可能であります。

まだまだ極小切開創から挿入できるIOLが少ないため、少々の欠点を我慢して、2.2mm創でオペをやる必要性が少ないことが一番大きな原因でございます。本日は以上でございます。