生レバー禁止に物申す by B

明日は手術日でございます。白内障10件ありますが、何と、そのうち4件がトーリックIOL挿入予定です。

10件のうち、1件くらいなら、コストのことは余り考えませんが、さすがに4件となると、少し気になりますねぇ。

そのうち3件は、1.5〜3Dの倒乱視症例にて致し方のないところ。耳側切開の先生なら1.5D程度の倒乱視なら医原性乱視を考慮すると通常のIOLでも良好な裸眼視力が出る可能性が高いですが、上方切開でやると、やはりトーリックIOLを使わないと、良い裸眼視力は出ません。

もう1件は、1.5Dくらいの斜乱視(強主経線58°)で、通常のIOLでも行けそうですが、他眼を先週オペし、その際にトーリックIOLにて斜乱視矯正し、裸眼1.5の視力が出ておりますので、流れ上、トーリックIOLを使用せざるを得ません。

以前の症例で、片眼を数年前に他院で施行され、2D以上の倒乱視があり「手術をしても見えにくい」と御不満な方がおられました。その方の、もう片眼を当院でオペし、トーリックIOLを使用して、裸眼1.2の視力が出ました。患者さんは術直後は大喜びでしたが、乱視の左右差があるとかなり両眼視が辛いようで、眼鏡も「クラクラする」とのことで、あわせられませんでした。結局、現在はモノビジョンのような感じで、メガネなしで生活しておられます。

眼鏡に抵抗のない方なら、変に乱視の左右差を作るよりも、同程度の乱視で眼鏡をかけてもらった方が良かったかな〜とも思いました。


さて、Bはレバ刺しが大好物であります。

あのヒンヤリしたプルンプルンの真っ赤な塊を、辛子醤油につけ(Bはごま油+塩よりも辛子醤油派です)、食べた時のプリッとした歯ごたえ、濃厚な旨味・・・あぁ・・、レバ刺し最高でございます。

そのレバ刺しが6月から禁止になるというではありませんか!!!最悪です。非常に不愉快です。

そもそもの発端が、あの事件ですよね。

こんな阿漕なことをやっているチェーン店のお蔭で、僕のささやかな楽しみの一つが奪われるとは腹が立ってしょうがありません!!

だいたい、今の国民は「食事」に対しての考えが甘いのではないでしょうか。生のものを食べるのに、激安店で食べようという発想自体が愚かでございます。

行きつけの焼き鳥屋があり、そこでも鶏のレバ刺しや刺身を出してくれますが、その店主曰く、

「ワシは、厨房が見えるところじゃないと刺身は食べません。料理人の信用がないと生は出せんのです。」とのこと。

お子さんを亡くされた親御さんの悲痛な気持ちもわかりますが、そんな激安店で生を食べさせたことも自戒していただきたく思います。

そして、もう一つ腹が立つのが、厚生労働省です。前々回のブログ(→眼科診療所にも管理栄養士?? by B - 眼科手術開業医の戯言)でも、規制強化に疑問を投げかけましたが、ええ加減な事業者が大事故を起こしたからと言って、全てを禁止するのは如何なものでしょう。

あんなものは自己責任ですよ。それを言い出したら、銀座眼科の事件で「LASIKは禁止せよ」となりますし、私の大好物であるふぐも禁止ですし、生ガキも禁止です。車も煙草も「害がある」ということで全部禁止や規制だらけにすれば、幸福な世の中と言えるのでしょうか??

私に言わせれば、原発もそうです。一度大事故が起きたからと言って、全てを否定するのはナイーブすぎますし、ここが日本人の欠点です。

規制だらけにすればするほど、官僚の存在意義が増してきますよね。やっぱり、この官僚主権国家は打破せねばなりません。そもそも、民主党はそこをアピールして政権を獲ったはずです。早く嘘つき政党は解散して欲しいですね。

同時に国民全体の幼稚化も問題です。食育食育と言ってますが、「食事にはリスクがあること」もしっかりと教えなければ駄目です。「安物買いの銭失い」「タダほど高いものはない」との格言もあるように、「安すぎるものには裏があるのでは?」と疑念を持つということも、生きていくうえでのセンスです。

怒り心頭かつ、絶望感一杯でございます。グッバイ、レバ刺し・・・。