近況報告 by B

最近、バタバタと非常に忙しくしており、気が付けば、6月はまだ一度も更新しておりませんでした!

さしたるネタもないので、取りあえず、近況報告と題して、繋ぎとさせていただきます。

毎年、5月頃は、ゴールデンウィークも相俟って、白内障手術患者数が減り、ボヤキブログを書いておりましたが、今年はどういう風の吹き回しか、手術件数は堅調で、魔の5月も70件程度の白内障手術症例がございました。

一般開業医にとって、5月は学校検診があり、普段はあまり医院に来ない幼稚園〜中学生くらいまでの方がたくさん来院されますので、外来もにぎやかになります。手術件数もそこそこ多かったので、非常に外来が混みあいました・・・。クタクタでございました。

今年の手術はこれまで、気味が悪いくらい順調で、今のところ破嚢もなく、虎舞竜は先日、12時部の皮質がどうしても取れずに、「まぁ、ええか」とそのままにしてオペを終了したら、日に日に膨大し、瞳孔領にかかってきたので、後日IAで吸引したくらいでございます。

まぁ、得てして、こういうことを書くと、虎舞竜が発生するものですので、明日以降、注意いたします。

手術方法は、A'社サイン号、20Gストレートチップ(15°)&角膜2.4mm切開でやっております。

ここ最近、ハイドロがやや不調で、嚢とエピヌクレアス含む核を完全に分離するハイドロダイセクション成功率が下がっており、ややもすると、核とエピヌクレアスの間だけが分離されるハイドロデリニエーションの状態になっていることが多いです。

こうなると、手術時間が1分程度延びますね。破嚢を避けるという観点からすれば、悪いことではないのかも知れません。

私はこのブログでも書きましたが三好氏アルティメットバーチカルデュアルフローハイドロダイセクションカニューレ by B - 眼科手術開業医の戯言、三好氏アルティメットバーチカルデュアルフローハイドロダイセクションカニューレという、死ぬほど長い名前がついたハイドロ針を愛用し続けております。なかなかの優れものでございますが、少し、針を前嚢下に潜り込ませる際の角度が、最近つきすぎておるがゆえに、核エピヌクレアス間に水流を流し込んでいるような気もしてまいりました。次回以降の手術で、修正を図る所存でございます。

フェイコは、核分割時はぺリスタ(バキューム350mmHg、流量40cc/min、USパワーは30%〜40%で核の硬さにより調整)で行い、1片か2片ぺリスタで食べた後は、ベンチュリー(バキューム180mmHg、USパワー35%)でエピヌクレアスも含めて処理をします。

ベンチュリーポンプでのオペに悪い意味で慣れてしまい、柔らかい核では、中途半端な分割のまま、ベンチュリーでブッコ抜いて処理してしまうことが多くなり、後でDVDを見返すと、なんだか美しくないオペをしていることが多くなってきました。

やはり、しっかりと分割をして1片1片、処理していくのが美しいですね。

IOLは、A社、H社のアクリルワンピースをメインに使用しておりますが、マルチ症例はA'社のものを使用することが多くなってきましたね。やはり、特に比較的若い年齢のマルチIOLオペは、A'社のIOLの方が安心感はあります。

だいぶん前にまとめ買いした和製N社のIOLを使い切るために、最近よく使用しておりますが、N社IOLは、A'社のものに負けぬくらい、術後のIOL像は美しいです。

術後IOL透明度の個人的評価では、N社=A'社>H社>A社となりますね。N社ワンピースIOLは、もっともっと売れてもおかしくないIOLだと思います。N社営業マンはもっと頑張ってほしいですね。

A社トーリックIOLは安定して使用しております。A社IOLにはグリスニング問題がついて回りますが、トーリックIOLは、それを上回って余りあるベネフィットがございますので、特に(ある程度以上の)倒乱視症例には躊躇なく使用しております。

前のブログで、「ベンチュリーとカリ高チップの相性の良さ」について書きましたがM眼科見学 by B - 眼科手術開業医の戯言、サイメンデザイン社が出しているカリ高チップ(口が20G、シャフト径22G)を1本入手(購入)いたしましたので、また使用して報告いたします!

実は、このチップを「デモでよこせ」と最初は言っておったのですが、ず〜っと前、A'社サイン号をデモしている際に、既にこのチップのデモも行っていたそうで、デモ依頼は却下された次第でございます。

最近、若年性痴呆の疑いも取り沙汰されているBは、正直全く記憶にございませんでしたが、スタッフに聞くと、「こんなもん使えぬわ!」と酷評していたそうでございます・・・。とは言え、あのときは、サイン号のパフォーマンスを測るのに必死でしたから、チップうんぬんを考える余裕もなかったかと思います。今思い返せば、シャフト径22Gなのに、ローバキュームベンチュリー設定でやっていたような気もします。それでは、カリ高の特性を全く生かせておりません。

今一度、ぺリスタとベンチュリーの組み合わせを考えるうえで、カリ高チップにトライしてみたいと考えております。

本日は以上でございます〜。