日韓問題 by A

今年も新年が明けたと思う間もなく、はや1月が終了しようとしています。正月前後の静かなムードが一転して、またもや忙しい日々に逆戻りしてしまいました。このブログも、小生が担当したのは去年の11月ですから、もうまるまる二ヶ月ご無沙汰することになってしまっています。

最近の当ブログは、平日のビューが平均500/日に達する人気者で、影響などを考えてしまうと、なかなか筆が進みません。河本課長ではないですが、気が進まないなあと思うこともしばしばです。その点、B先生はえらいですね〜。

それはともかく、B先生が提起された日韓の問題ですが、小生もいささか思うところがありますので、今日はそのことについて書いてみることにします。

日本と韓国は同根といえば、どこかから矢が飛んできそうですが、少なくとも中国よりは血縁的に近いと思われます。日本の国技大相撲は今やモンゴル勢に席巻されております。彼らのしゃべる日本語がやけに流暢なのは何故でしょうか。モンゴルの言葉が韓国や日本と同じく膠着語で、名詞に助詞をつけてつなげていくスタイルや、主語〜目的語〜動詞の順でつなげる文法が一緒だからです。

中国語は語順が違いますので、西欧諸国の言語に近い訳ですが、それだから、彼らは英語の学習能力が高いとも言えます。

日韓の言語が近い、あるいはほぼ同じと書くと、必ず反対する勢力に出会います。しかし、日本人にとって韓国語、あるいは韓国人にとって日本語がとても学習しやすい言語であることは間違いありません。おたがいの言い回しがほぼそのまま通じますので、単語を入れ替えるだけでOK。単語も中国からの外来語が共通しますので、漢字熟語の半数以上は共通だそうです。たとえば、〜するという言い方で、〜に「結婚」「失礼」「電話」などが入る言い方がほぼ共通です。

日本語で「する」と「見る」をくっつけると「してみる」、意味は英語におけるtryになります。「する」と「居る」をくっつけると「している」、英語の現在進行形〜ingということで、このあたりのこまかい言い回し、文法が日本語と韓国語で全く一緒です。

「いつ?(when)」と「も(too)」をつなげるとalwaysになるというのは日本語の面白いところですが、韓国語でも全く一緒です(オンジェとナ)。

言語が似ている、近いということはそのまま民族のルーツが近いということにもつながってきます。

しかし、韓国ドラマを見てもチンプンカンプン、日本語の字幕がないととても内容はわかりません。よく使う言葉に共通性があまりないからです。英語とドイツ語では何んとなく近い言葉が多い訳ですが、そのような類似性を探すと失望いたします。

同根であるにもかかわらず、ほとんど別の言葉に聴こえるという違いは何故出来たのか?大いなる疑問ですが、ある人の説によりますと、1000年以上にわたってお互いの民間レベルでの交流がなかったからということになります。

実際、歴史をひもとくと、日本国が誕生したとされる西暦700年ごろ以降(岡田英弘「日本史の誕生」参照)、江戸に至るまで、日本はほぼ鎖国状態で、周囲からは独立して存在しておりました。同じ時期、朝鮮半島ではいわゆる「李氏朝鮮」による王朝が継続しており、中国に媚びつつ民を虐げ、儒教を旨とした事大主義がはびこり、ほとんど文化の発展らしきものはなかったようです。その点を、B先生が書かれましたように、韓国のインテリの一部の人は理解されています(崔基鎬(チェケイホ)氏などなど)。

地政学的な国力の違いも大きいです。朝鮮半島と日本列島では西暦0年、つまりは縄文だの弥生だのと言われていた時期から、日本列島の方が人口が多かったとされています。列島にはほっといても育つ食糧、水産物などがふんだんにあったということです。

ついで、中国から海峡により隔てられており、直接的な軍事的圧力を受けにくかった点も見逃せません。遣隋使だ遣唐使だとおだてておればよかったのです。そのうち国力が逆転して、元寇を平らげ、秀吉の時代には明に攻め込もうとし、明治以降は中国大陸の帝国主義的支配まで行ったわけです。

朝鮮王朝時代、朝鮮は日本を野蛮人と見下しておりました。儒教的事大主義の思いこみで、中国(明、清)>朝鮮>その他の国という序列を信じたからです。このような思いこみは、多分、今でも多少は残っているのでしょう。韓国ドラマの時代劇で日本が登場するシーンなどを見るとよくわかります。

以前、韓国へ旅行した折、プライベートに雇ったガイドの説明に呼応して「なるほど、李氏朝鮮時代のものですね」とか言いますと、「李氏」朝鮮というのは日本がよく使う差別語です、と返されました。朝鮮時代の思いこみと日韓併合時代の屈辱のギャップが大きかったからか、しみついた反日思想はなかなかとれそうにもありません。

プライベートガイドを雇っているのはほとんどが日本からのお客であり、彼らは日本に足を向けて寝られない筈なのにこの有様でしたから。

ということで、日韓の間には簡単には解決しそうにない感情のこじれが存在いたしますが、お互い、最も血縁的に近い民族どうしであり、近親憎悪的に憎み合っていても、宗主国アメリカを利するだけです。まずは、相互理解のための語学学習から始めてはどうでしょうか。