SMILE見学 by B

早いものでお盆時期も過ぎましたね〜。今年の当院はお盆休みも取らず、普通に働いております。ただ、オペはお休みにしている為、昨日8月15日は午前中診察は親父に任せ、、子供を連れて、家の近所にある祖父のお墓におまいりしてきました。そして、高校野球を見ながら、正午きっかりには家族全員で黙祷でございます。

Bは基本、仕事&自分の趣味(クラブ活動、釣り)に生きるダメ親父で、家族サービスはロクにしておりませんが、ダメ親父なりに、祖先を大事にすることや日本を守るために散って行った英霊を慮って日々生活することなどは、子供たちに伝えて行きたいと考えております。

結局、昨日、安部総理は靖国神社に参拝されず、保守派からは非難を浴び、中韓及び国内の売国左翼人からは戦没者追悼会の式辞で「侵略への謝罪」がなかったと責められておりますが、B的にはこれで良いと思います。安倍総理靖国に対する思いは、皆わかっているわけですから、後は、周辺の状況が整理されてから参拝された方が万事うまくいくでしょう。今年秋の例大祭での参拝されるとみておりますが、如何でしょうか。

ところで先日、とある地方にあるT先生のクリニックにSMILEの見学に行ってまいりましたので、報告させて頂きます。

SMILEとは?

SMILE(スマイル)とはSmall Incision Lenticule Extraction の略で、簡単に表現すると「フラップを作らないLASIK」のような手術です。様々な手術は侵襲が少なく回復が早い小切開手術へと改良されてきていますが、LASIKを小切開に改良したものがSMILEといえるかもしれません。

 ReLExではLASIKのように角膜を削るのではなく、シート状に角膜切片を切開するため、矯正精度・術後屈折が安定し、術後高次収差が増えにくいというメリットがあると報告されています。

手術方法

 LASIKと異なりフラップを作成せず、2~3mmの小さな切開創のみを作成しそこから内部のレンチクルを除去して角膜形状を変化させます。手術は点眼麻酔で5〜10分ほどで術中ほとんど痛みはありません

SMILEの利点(LASIKとの比較)

フラップトラブルがない

フラップを作成しないため、術後の外傷などでフラップがずれることはありません。また傷も小さいため回復が早く数日でメイクや洗顔が可能です。

ドライアイがおきにくい

LASIKで一番多い術後合併症はドライアイです。下図に示すように原因はフラップ作成時に角膜浅層の三叉神経を切断するために生じますが、SMILEではその切断が非常に少ないため術後も三叉神経がある程度温存され、ドライアイの悪化を緩和します。

術直後の痛みが少ない

点眼麻酔が切れると、通常切開に伴い痛みが生じますが、SMILEではLASIKに比べ小切開のため痛みが少ないです。

(北里大HPよりコピペ)

ついでに↑もご覧いただければ、どのような手術かイメージが掴みやすいと思います。

T先生はBと同年代のDrで、案の定、バリバリのやり手でございました。地方の眼科医療を一手に担っておられ、白内障だけではなく、緑内障、網膜硝子体手術、そして屈折矯正手術までこなしておられます。白内障手術と外来で笑顔を振りまいているだけでヒーヒー言っているBは、まだまだ甘いと痛感いたしました!

T先生とお話をしておりますと、時代を見るに非常に「敏」と言いましょうか、勝負所で躊躇せずにドカンと行ける勝負師として天性のモノを有しておられると感じました。経営者として、大切なことです。

T先生はSMILEを絶賛しておられました。

実際に手術を拝見いたしますと、角膜を蒸散させてしまうエキシマレーザーと違い、フェムトセカンドレーザーで作ったレンティクルを小切開創から手術顕微鏡下で抜き取るという術式は、保険診療手術開業医がホッとする雰囲気がございました。うまく言葉では言い表せられませんが、虹彩紋理認識、回旋補正など、テクノロジーを駆使してレーザーで眼球を追随し角膜を蒸散させるLASIKは器械が主役ですが、SMILEは、角膜を圧平した状態でフェムトセカンドレーザーを当てるので、そのようなテクノロジーは不要で、スパーテルでレンティクルを剥離している様は、マニュアル感があって、とっても良いです。

Bも数年前まで大学のサテライトクリニックでLASIKを執刀しておりましたが、Bの数少ない執刀経験でも2例、術中虎舞竜がございました。

1例は、普段と何も変わらずにケラトームでフラップを作成したにも関わらず、機械の不調で圧が下がってしまいフリーフラップを作成。もう一例は、エキシマレーザーを当てている最中、患者さんが涙をジュルンジュルン流されていたため、途中、何度か中断して涙をスポンジで拭き取っていたのですが、結果的にはレーザーが非常にムラのある当たり方になり、不正乱視となって視力不良になりました。(その後、再LASIKにてリカバリー出来ましたが・・)

SMILEですと、このような不幸は非常に生じづらいと考えます。よしんば、フェムトセカンドレーザーの調子が悪かった場合でも、スパーテルで剥離の際、異常を感じれば、手術を中断し、そのままソフトコンタクトレンズでも乗せて、角膜の回復を待ってから仕切り直しも出来そうです。

「他にもフェムトセカンドレーザーはたくさんあるのに、何故、ZEISSのVisuMaxでしかSMILEが施行出来ないの??」と質問いたしましたところ、レーザーの周波数がVisuMaxは他社製に比べて圧倒的に高く(確か500Hz?)、そのせいで細かな切開が出来るが、他社製はその技術がないので荒い切開しかできず、SMILEは無理とのことでした。

いや〜、VisuMax及び、SMILEは非常にBの心を揺さぶりました!!いいんじゃないでしょうか〜。

また、Bが、「レーザーフェイコを買うか、refractive surgeryのマシンを買うか、ちょっと迷っている」ことを告げますと、「そりゃあ、refractiveでしょう!」と一刀両断されました。やはり、現時点でのレーザーフェイコはまだまだ途上であり、通常のフェイコマシンで問題なくオペは可能なわけだから、今は時期尚早で、数年後の状況を見て購入を検討すべきとのことでした。B的にも同じようなことを考えておりましたので、同じ意見を頂き、確信をした次第でございます。

T先生の白内障手術も見学させて頂きましたが、Bが前から気になっていたA社のコンステ(ベンチュリー)フェイコでやっておられましたので、興味津々で見させて頂きました。

設定はコンステベンチュリーで450mmHgというハイバキューム!チップ径をお聞きするを忘れてしまい未確認ですが、切開創は弧状2.65mmでしたので、十分な灌流量を確保することによって、ハイバキューム化を可能にしているとお見受けいたしました。A社のフレアタイプチップは、コンステベンチュリーには非常に威力を発揮しますねぇ。いやぁ、勉強になりました!

今回の見学では、遅ればせながらBのクリニックも電子カルテを導入するため、当院の受付主任も一緒に連れて行き、Bが手術見学をしている間、電子カルテの使い方などについて、Tクリニックの事務長の方に色々ご教示して頂きました。当院主任も非常に勉強になり、感謝感謝でございます!!

T先生、及び、スタッフの皆様方、本当に感謝しております。有難うございました!

本日は以上でございます〜。