電子カルテ奮闘記 by B

いやはや、ご無沙汰しております!いつもボヤいておりますが、最近、あまりに多忙でブログの筆が鈍っております・・。書きたいことは沢山あるのですが、なかなか時間がとれませんねぇ・・・。

安倍総理がついにと言いましょうか、案の定と言いましょうか、消費税増税を決定されました。個人的には、賛成です。前にも書きましたが、消費税が一番公平に税金を取れます。「裕福な家庭より、収入の少ない家庭の方が負担率が高まる」ことを殊更に強調する方もおられますが、税金をほとんど納めずに、日本の恵まれた社会保障システムを享受しようというのは、さすがに厳しくなっております。ただ、この増税を持ってして日本の将来が安泰ということにはならないと思います。最近はあまり聞かなくなりましたが、行政改革、政治改革も必要ですよねぇ。

そういえば、先日の堺市長選で、橋下大阪市長率いる維新候補が、反橋下現職候補に敗れてしまいました〜。Bは維新候補を草葉の陰から応援していたので無念です・・。安土桃山時代、堺は南蛮貿易の拠点として栄え、商人たちが自治的な都市運営を行い、周囲に堀を巡らせた環濠都市を形成しておりました。Bは堺市民ではないので、わかりませんが、堺市民的には「大阪都構想によって、堺が消滅する!!」という扇情的なフレーズが、織田信長豊臣秀吉に屈服して支配下におかれたかつての堺と重なり、更には、千利休の悲劇とも重なってしまったのでしょうかねぇ・・。

とにもかくにも、橋下氏が言っているのは所謂行政改革、「無駄を減らして効率的な行政運営をする」ということですので、B的には是非頑張ってもらいたいと思っております。


話は変わりますが、先日、若い先生が遠路はるばるBのクリニックまで、ヘボオペを見学に来てくださいました。

Bは家庭の事情で若くして開業している分、若い先生を指導する機会が少なかったので、若い先生に色々質問とかされるととっても嬉しいですね〜。
(^^)

B自身はそれほど意識していなかったのですが、若い先生に指摘されて気づいたこともありました。

どうやら、Bは白内障手術の際、water tightであることを重視していたようであります!

すなわち、現在、A'社サイン号を愛用しておりますが、推奨角膜切開幅2.65mm以上の黄色スリーブを、弧状ナイフ2.5mm(平面2.4mm)切開創にて使用しております。当然、めっちゃwater tightです。

また、サイドポートを開けるときも、ストレートナイフを用いますが、角膜創が必要かつ十分の幅になるように結構意識してやっております。ズドーンとサイドポートを作成することは致しません。

色々一人で試行錯誤しているウチにそうなったわけですが、やはり、創口からのリークというのは、前房不安定さにも繋がるし、前房内の乱流発生、さらには核のfollow abilityに関わってきますので大切なことだと思います。何と言っても、術者のちょっとした注意で防げる所ですので、そうするに越したことはないと思います。

勿論、推奨角膜切開幅未満の創口からチップ&スリーブを挿入いたしますので、副作用もあります。スリーブが柔らかくなってきますと、挿入時に上手くいれることが出来ず、グニグニやっているウチに角膜がぺロっとめくれてしまうことがあります。特にDM等で角膜上皮が弱い方は要注意です。

チップはホワイトメディカル社やサイメンデザイン社など、独自のチップを販売している業者さんもおられますが、そういえば、スリーブはそういうのないですね〜。スリーブでも、素材や穴の位置、穴の数などによって、色々手術のしやすさが変わってくると思います。もっと選択の余地があったら良いですね。

あと、その若い先生には、

・いつまでも若手のつもりでいるな。結構ええ年やぞ。
・点眼麻酔では、患者さんの目が動かなかったら儲けもの、動いて当たり前くらいの気持ちでやった方が良い(患者さんの目が動くからとカッカッしないこと)
・スローサージェリーよりも、ハイバキュームによる短時間手術こそ、患者さんの利益。思い切って設定上げてみたら??

などの、講釈を垂れていたような気がします。いや、前から知ってるDrなので、好き勝手なことを言っております〜。(^^;)

さて、表題の電子カルテ(P社Claio&REMORA)ですが、本格導入してから早2週間となりました。

ようやく慣れてきましたが、特に最初の一週間は辛かったですねぇ。何より眼精疲労が洒落にならなかったです。JINSブルーライトカット眼鏡購入を真剣に検討しました・・・。結局未購入ですが。

最初は、患者さんを呼び出してから電子カルテを開いていたので、先日のシルバー川柳での入賞作、「お医者様パソコン見ずにオレを診て」状態でございました・・。(><)

更に、患者さんの診察が終わってから、「さてと・・」と腕まくりをして所見を入力し始めていたので、診察時間が倍増・・・。入力中に押してはいけないボタンを押しちゃったりして、「○○さ〜ん!!」とサポートの業者さんを呼び出したりしてましててんやわんやの大騒ぎでございました・・・。まぁ、そうなるだろうと予想していたので、初日は予約患者さんも制限していたのですが、かなり待たせてしまいました・・。

最初の数日間は紙カルテが懐かしくて、メソポタミア文明パピルスから5000年以上人類が使い続けてきた「紙」の偉大さを改めて認識しておりました。

つい最近までは診察終了後は身体がぼろ雑巾のようになっており、家に帰るとソファになだれ込むように落ちておりました。朝も身体が重たく、ドリンク剤にてドーピングしもって診療を行っていた次第でございます。

先日の手術では、手術の最後の方で、「閃輝暗点」を初体験してしまいました!

↑まさにこんなやつが表れてまいりまして、グルグル回りながら大きくなっていきました。白内障の最後の手術の途中から出現し、次の翼状片手術の途中まででておりましたので15分くらいはチカチカしていたと思います。何とか気合で乗り切りましたが、いやぁ、洒落にならなかったっす・・。

その後、
・手術既往歴など受付サイドで事前にプロフィール欄に入力しておく
・患者さんを呼び入れる前に、当該患者さんのカルテにザッと目を通しておく
・診察所見は、紙カルテ時代と同様に、紙(受付票)に殴り書きで手書きし、シュライバーが入力する
・シュライバーサイドでよくある数パターンをテンプレートに入れておく

などなどの工夫を凝らすことによって、最近はようやく落ち着いてきたかな・・と思っております。まだまだ使いこなせておりませんが、これから更にカスタマイズすることによって、何とかやって行けるかなと思っております。

現時点で感じるメリットは、やはりオプトスの周辺部までの眼底画像は電子化することによって、目茶目茶効力を発揮しております。正直、眼底検査中に目が開きづらかったり、閉瞼力の強い患者さんなどは、Bが散瞳して真剣に見るよりも、オプトスによるデータの方が正確です。もちろん、飛蚊症の訴えで裂孔が怪しい症例などは、しっかりと散瞳して医師が確認しないと、オプトスだけでは睫毛の蔭に裂孔が隠れている場合もあるので危険です。

手術動画の電カル保存に関してですが、早くもあきらめました!!サーバー容量に関しましては、「cat opeだけの保存なら10年は持つ」と言われていたので心配していなかったのですが、肝心のオペ動画画質が、当院の場合、DVDレコーダーと分配されている関係か、やたら暗くイマイチだったため、当分は従来通りDVDへの保存としました。新医院に移転後、解決できたなら電カル保存を再考慮しようと考えている次第でございます。

本日は以上でございます〜。