ベリオンについて by B

ご無沙汰しております!!毎度毎度同じことを繰り返しておりますが、光陰矢のごとし・・・。今回は更新が丸2ヶ月空いてしまいました・・・。もう10月も終わりになって来ましたので、今年は残すところ後2か月チョイですね〜。早い!早すぎる!

今日帰って来たのですが、土曜日は久々に臨眼に参加してまいりました。毎年、10月は業務もさることながら、週末も祭やら運動会やら、釣りやらで忙しいので臨眼は参加してなかったのですが、今年は数年ぶりの参加です。

久々に参加すると、臨眼は人が多いですね〜。w(゚o゚)w

まず、ホテルを取るのも一苦労でしたし、ランチョンセミナーもBが会場に着いた頃には、全て売り切れでした!!なんじゃこりゃ・・。

あと、やたらインストラクションコースが多く、臨眼に行き慣れてないBは当然、事前予約なんか全くしてなかったので、それもsold outばかり。こんな感じで、器械展示を見に行ったようなもんでしたわ。臨眼を落ち着いて堪能するなら、木曜日・金曜日に行かねばならないですね。勉強になりました。

器械展示の方は、ハイテク化が進んでますね〜。色々物欲は刺激されましたが、一開業医で、欲しい器械を全てゲットしてたら、お金がナンボあっても足りません!

少し政治の話を挟ませて頂きますが、維新の会がややこしいことになってますねぇ・・。
(^^;)

正直言いまして、石原慎太郎氏と合体したのは保守同士で悪くないと思いましたが、結いの党や旧民主党の面々を吸収しだした時点で、こうなるのは目に見えてましたよ。代表の松野頼久氏も元々民主党時代、ルーピーの側近でしたし、どこに行ったのかと思ってましたが、僕の大嫌いな小沢一郎氏の直系子分だった松木謙公氏も、いつの間にやら維新の党に紛れ込んでたんですね。勢力維持のために仕方なかったのかも知れませんが、民主党の落ち武者を吸収して、結局乗っ取られましたね〜。

橋下氏の才能は凄く買っているのですが、どうも直情的過ぎて、人をまとめたりする能力には欠けているようですねぇ。困ったものです・・・。あと、自らは能力がある人にありがちですが、人を見る目がイマイチなんじゃないでしょうかね。

安倍晋三首相が前総理時代、ボコボコにバッシングされて総理辞任をした後、数年間、大人しくされて捲土重来を期してましたが、橋下氏も市長退任後は、しばらく「そこまで言って委員会」のレギュラーなどを務めながら本を執筆するなどして、大人しくしていた方が良いと思います。それまで大阪維新の方は、松井氏・馬場氏・浅田氏の純正大阪軍団が切り盛りしてくれるでしょう。次回衆院選に、世論の後押しを受ける形で、国政に打って出れば再起可能と思います。


では本題に入ります。

ベリオンを使い始めて1ヶ月半になりましたが、その報告です。

現在は試行期間ともいえるので、マルチやトーリックのようなプレミアムレンズに限らず、ほぼすべての症例で使用しております。

ベリオンリファレンスユニットによる術前検査に関しては、やはりまぁまぁ時間が掛かっておりますね。

実際の手術では、せっかくベリオンを導入したので強主経線切開をしているのですが、これもまぁまぁ大変です。(^^;)

自分の手勝手の良い位置から切開するのではないので、例えば右眼なら45°、左眼なら135°のような鼻側に強主経線がある斜乱視の症例では、非常にやりにくいです・・・。勤務医時代の一時期、上方bent切開でばかりやっていたのですが、あの時の経験が生きてますね〜。

今は意地を張って、なるべく強主経線切開を施行しておりますが、年明けくらいで、一度データを整理し、今までの、大雑把に強主経線と思しきエリアを、上方や耳側で、手勝手が良い位置から切開するのと成績が大差なかったら、見直したいと思います。少なくとも術翌日に関して言うと、やりにくい位置に無理やり創を作成し手術を完遂しても、眼球の歪による乱視が結構出てたりするので、微妙なところだと思います・・・。

CCCに関してです。当院では視軸中心で5.2mmの円が投影されるように設定しておりますが、この円の通りにCCCを完成させるのも、まぁまぁ熟練が必要です。Bが思うコツは、

「マーカーを見すぎないこと」

です。マーカーにとらわれてしまうと、眼内で鑷子を動かして眼球が動いてしまうとマーカーがその動きについて行けず、全然違う所を表示したり、パニックに陥ってる時があります。イメージ的には、カーナビで、ナビの指示と違う道に入ったりしたら、ナビがパニクる時がございますでしょ??あんな感じで、落ち着きを取り戻すのに少々の時間がかかります。と言う訳で、CCCの半径と鑷子を動かす方向を見定めるときのみマーカーを参考にし、動かしてる時は見ない方が良いですね。で、なるべく3アクション、多くても4アクションでCCCを完成させるくらいのストロークで動かした方が良いと思います。

それでもやっぱり、CCCがちょっと大きくなったり、ちょっと小さくなったりというのは良くありますし、困るのは、角膜頂点と視軸がズレている症例で、自分のイメージよりも、かなり上方にCCCを作れとの指示がベリオンから出てきたりします。今は従順にベリオンの指示に従ってやっておりますが、CCCが小さくなった症例などは少し前嚢収縮を起こしたら瞳孔に掛かってくるのではないかと不安なときもあります。

フェイコに関してはベリオンは関与しないので、変わりないと言えばないのですが、今までと違って手勝手の悪い所に創が作られている時は「やりにくいな〜」と思いながら、やっております。

また、トーリックに関して、ベリオンがプランする切開位置は、計算上で乱視をゼロにすることを目標にしているため、強主経線切開にはなってません。強主経線から少しずれた位置に切開創を作成し、その創のせいで出来る医原性乱視とトーリックIOLの兼ね合いで術後乱視がゼロになる位置にプランされます。

現時点では、ベリオンの実力を試そうとプラン通りでやっておりますが、何となく強主経線切開でやる方が理に適っているような気はします。今まで何例かトーリックIOLをやりましたが、術後乱視が0と言う症例もありましたし、そうではない症例もあります。この辺りも術後数か月経ってからの検討が必要ですね。

トーリックに関しては、今までは角膜後面曲率も考慮したCASIAのReal mapのK値及び、軸を参考にしていたわけですが、ベリオンは角膜後面曲率は考慮していないため、どちらが良いか比べる必要もあります。個人的には、RealのK値と強主経線切開が理論的には一番良いのでは?と思っておるわけですが・・。

何はともあれ、この辺の話は、一生懸命やったところで、0.5も乱視度数が変わるかどうかというマニアックなところでございます。
(^^;)

色々苦言も呈してますが、個人的にはベリオンを導入して非常に良かったと思っております。やはり、マルチIOLやトーリックIOLに関しては安心感がありますし、今後、自分にとって一番良いと思う使い方を確立していければと思います!

金沢医大の佐々木先生の話では「瞳孔の大きさには依るが、白内障術後乱視は1.0くらいが丁度良い」そうですが、たまたま乱視が1.0になるのと、狙って乱視を1.0にするのとでは大きな差がありますし、ベリオンカリストのようなマシンを駆使して「乱視をコントロールする」時代に入ってきていると考えております。

その次の展望としては、瞳孔径が白内障手術のレンズ選択において、ファクターとして上がってくるのでしょうね〜。いやはや、ややこしい時代になったもんです・・・。
(><)

本日は徒然なるままにベリオンの感想について述べさせていただきました〜。正直、新しいマシンが入ると、オペや診療に対するモチベーションが上がりますね。日々同じメンバーで同じことの繰り返しになりやすい、手術開業医に取って、こういう刺激も必要ですね。本日は以上です。