世界情勢も日本眼科医療も戦国時代に by B

先日、パリで悲惨なテロが起きてしまいました。

フランスのオランド大統領が「フランスは戦争状態である」と宣言しておりますが、最早疑うことなく、世界全体として戦争状態に入っていると言ってよいと思われます。

Bは今年の5月頃から、塩野七生氏の「ローマ人の物語」をずーっと読み進めております。毎晩寝る前に少しずつ読んでおり、ハードカバー本全15巻のうち、やっとこさ9巻目を読んでおります。今は5賢帝のうち「トライアヌスハドリアヌスアントニヌス・ピウス」の時代です。約2000年前の話を読んでいるわけですが、人間の本質は全く変わっておりませんね。

強大な力が少し隙を見せると、すぐに世界は内乱状態に陥ります。

どんなに素晴らしい統治を行っていても、人間の心の底に不満が消えることはなく、一度巨大な力が隙を見せると、不満を持つ人々を結集した反乱勢力が力をつけ反抗を試みます。人間の気持ちに「満足」と言う言葉はあるようでないですね。

我々日本人も、不満がいっぱいです。ニュースを見ると日本国に対する不満や嘆きで満ち溢れております。庶民は消費税増税で生活必需品の値段が上がってしまう事を嘆きます。かくいうBも、次回の診療報酬改定で水晶体再建術の点数が下がってしまうことを恐れおののき、マイナンバー制度導入で、「いざ鎌倉の軍資金に」と温存しているへそくりに国家が気づき、課税されるのではなかろうか・・・とドキドキしております。冷静に考えると、この現代日本貧困層と言われている人も皆、スマホやパソコンをいじくり、白米や肉を食べ、100年前の庶民にしたら王侯貴族以上の生活を満喫しているにも関わらず・・・であります。

結局、この「不満」や「怒り」が人類発展のエネルギー源にもなっているということで、仕方がないのでしょうねぇ。少なくとも、リベラル派が争い事の解決に最も有効と信じている「話し合い」には何の意味もありません。意味がないこともないでしょうが、それは最後の最後であり、結局は、他方がもう一方を遥かに凌駕する力を見せつけることによって今回の乱も収束するのでしょう。Bには何年かかるか想像もつきませんが。

日本はようやく安定政権を樹立できましたので、欧米諸国がイスラム国との乱に力を向けている間に、粛々と独立した国家として軍事力・経済力の強化に勤しまねばなりません。勿論、現状のままでは、少子高齢化もあり、滅亡への道をひた走っているわけですから、先のコメントでも書きました通り、近い将来の抜本的行財政改革が必要不可欠となります。

さて、本業の近況報告ですが、今年は明らかに先進医療特約を使用した「多焦点眼内レンズ手術」の件数が増えました。おそらく日本中で同様の傾向と思われます。そろそろ多焦点眼内レンズ手術が保険診療に組み込まれるという噂もありますが、実際どうなんでしょうかねぇ。これが保険収載されたらさらに眼科医療費が増加し、結果、我々眼科医自身の首を絞めることになり兼ねないのではないでしょうか。個人的には、混合診療のままで行った方が良いのではと考えております。

何はともあれ、どげんかせんとイカンのが、抗VEGF薬ですね。今度の改定で、水晶体再建術の値段が下がれば、手術医の怒りは製薬業界に向かうでしょう。「なんでお前らのせいで俺らの技術料が下げられなアカンねん!!」という話ですね。その場合は、真剣に「アバスチン」を使うことを検討せざるを得ません。根治療法でもないのに、あれだけ高額なお薬をジャブジャブと使い続けることは国益に反します。必ずそのような運動が出現すると思います。

先のコメントで田舎開業医先生がご指摘されたように、いずれにせよ、超高齢化社会は目前に控えており、このままでは年金制度と同様に、国民皆保険制度の崩壊は火を見るより明らかです。我々開業医は、江戸時代の農民のように「お代官様に情けを請う」だけではなく、逞しく生きて行かねばなりませんので、保険診療以外で生計を立てる術も考えて行かねばならないでしょう。

イタリアでは医師過剰と財政赤字で、医師の待遇が極端に悪化し、手取り15万円/月程度で、一般的な医師よりもタクシー運転手の方が収入が多いそうです(→ 面倒くさいイタリアの医療システム - ミラノはミラノ )が、こうはなりたくないですね・・・。

世界情勢もそうですが、我々を取り巻く日本医療情勢も益々混迷の度を深めております。

開業すれば儲かる昔の良かった時代はとうに過ぎ去りました。戦国時代になりますので、知恵を振り絞って生き抜かねばなりません。戦国時代の地方豪族みたいなものですね。ちょうど来年の大河ドラマ真田幸村の話なのでそういう視点でも楽しんでみたいと思います〜。
(^^;)

本日は以上です。

ベリオンについて by B

ご無沙汰しております!!毎度毎度同じことを繰り返しておりますが、光陰矢のごとし・・・。今回は更新が丸2ヶ月空いてしまいました・・・。もう10月も終わりになって来ましたので、今年は残すところ後2か月チョイですね〜。早い!早すぎる!

今日帰って来たのですが、土曜日は久々に臨眼に参加してまいりました。毎年、10月は業務もさることながら、週末も祭やら運動会やら、釣りやらで忙しいので臨眼は参加してなかったのですが、今年は数年ぶりの参加です。

久々に参加すると、臨眼は人が多いですね〜。w(゚o゚)w

まず、ホテルを取るのも一苦労でしたし、ランチョンセミナーもBが会場に着いた頃には、全て売り切れでした!!なんじゃこりゃ・・。

あと、やたらインストラクションコースが多く、臨眼に行き慣れてないBは当然、事前予約なんか全くしてなかったので、それもsold outばかり。こんな感じで、器械展示を見に行ったようなもんでしたわ。臨眼を落ち着いて堪能するなら、木曜日・金曜日に行かねばならないですね。勉強になりました。

器械展示の方は、ハイテク化が進んでますね〜。色々物欲は刺激されましたが、一開業医で、欲しい器械を全てゲットしてたら、お金がナンボあっても足りません!

少し政治の話を挟ませて頂きますが、維新の会がややこしいことになってますねぇ・・。
(^^;)

正直言いまして、石原慎太郎氏と合体したのは保守同士で悪くないと思いましたが、結いの党や旧民主党の面々を吸収しだした時点で、こうなるのは目に見えてましたよ。代表の松野頼久氏も元々民主党時代、ルーピーの側近でしたし、どこに行ったのかと思ってましたが、僕の大嫌いな小沢一郎氏の直系子分だった松木謙公氏も、いつの間にやら維新の党に紛れ込んでたんですね。勢力維持のために仕方なかったのかも知れませんが、民主党の落ち武者を吸収して、結局乗っ取られましたね〜。

橋下氏の才能は凄く買っているのですが、どうも直情的過ぎて、人をまとめたりする能力には欠けているようですねぇ。困ったものです・・・。あと、自らは能力がある人にありがちですが、人を見る目がイマイチなんじゃないでしょうかね。

安倍晋三首相が前総理時代、ボコボコにバッシングされて総理辞任をした後、数年間、大人しくされて捲土重来を期してましたが、橋下氏も市長退任後は、しばらく「そこまで言って委員会」のレギュラーなどを務めながら本を執筆するなどして、大人しくしていた方が良いと思います。それまで大阪維新の方は、松井氏・馬場氏・浅田氏の純正大阪軍団が切り盛りしてくれるでしょう。次回衆院選に、世論の後押しを受ける形で、国政に打って出れば再起可能と思います。


では本題に入ります。

ベリオンを使い始めて1ヶ月半になりましたが、その報告です。

現在は試行期間ともいえるので、マルチやトーリックのようなプレミアムレンズに限らず、ほぼすべての症例で使用しております。

ベリオンリファレンスユニットによる術前検査に関しては、やはりまぁまぁ時間が掛かっておりますね。

実際の手術では、せっかくベリオンを導入したので強主経線切開をしているのですが、これもまぁまぁ大変です。(^^;)

自分の手勝手の良い位置から切開するのではないので、例えば右眼なら45°、左眼なら135°のような鼻側に強主経線がある斜乱視の症例では、非常にやりにくいです・・・。勤務医時代の一時期、上方bent切開でばかりやっていたのですが、あの時の経験が生きてますね〜。

今は意地を張って、なるべく強主経線切開を施行しておりますが、年明けくらいで、一度データを整理し、今までの、大雑把に強主経線と思しきエリアを、上方や耳側で、手勝手が良い位置から切開するのと成績が大差なかったら、見直したいと思います。少なくとも術翌日に関して言うと、やりにくい位置に無理やり創を作成し手術を完遂しても、眼球の歪による乱視が結構出てたりするので、微妙なところだと思います・・・。

CCCに関してです。当院では視軸中心で5.2mmの円が投影されるように設定しておりますが、この円の通りにCCCを完成させるのも、まぁまぁ熟練が必要です。Bが思うコツは、

「マーカーを見すぎないこと」

です。マーカーにとらわれてしまうと、眼内で鑷子を動かして眼球が動いてしまうとマーカーがその動きについて行けず、全然違う所を表示したり、パニックに陥ってる時があります。イメージ的には、カーナビで、ナビの指示と違う道に入ったりしたら、ナビがパニクる時がございますでしょ??あんな感じで、落ち着きを取り戻すのに少々の時間がかかります。と言う訳で、CCCの半径と鑷子を動かす方向を見定めるときのみマーカーを参考にし、動かしてる時は見ない方が良いですね。で、なるべく3アクション、多くても4アクションでCCCを完成させるくらいのストロークで動かした方が良いと思います。

それでもやっぱり、CCCがちょっと大きくなったり、ちょっと小さくなったりというのは良くありますし、困るのは、角膜頂点と視軸がズレている症例で、自分のイメージよりも、かなり上方にCCCを作れとの指示がベリオンから出てきたりします。今は従順にベリオンの指示に従ってやっておりますが、CCCが小さくなった症例などは少し前嚢収縮を起こしたら瞳孔に掛かってくるのではないかと不安なときもあります。

フェイコに関してはベリオンは関与しないので、変わりないと言えばないのですが、今までと違って手勝手の悪い所に創が作られている時は「やりにくいな〜」と思いながら、やっております。

また、トーリックに関して、ベリオンがプランする切開位置は、計算上で乱視をゼロにすることを目標にしているため、強主経線切開にはなってません。強主経線から少しずれた位置に切開創を作成し、その創のせいで出来る医原性乱視とトーリックIOLの兼ね合いで術後乱視がゼロになる位置にプランされます。

現時点では、ベリオンの実力を試そうとプラン通りでやっておりますが、何となく強主経線切開でやる方が理に適っているような気はします。今まで何例かトーリックIOLをやりましたが、術後乱視が0と言う症例もありましたし、そうではない症例もあります。この辺りも術後数か月経ってからの検討が必要ですね。

トーリックに関しては、今までは角膜後面曲率も考慮したCASIAのReal mapのK値及び、軸を参考にしていたわけですが、ベリオンは角膜後面曲率は考慮していないため、どちらが良いか比べる必要もあります。個人的には、RealのK値と強主経線切開が理論的には一番良いのでは?と思っておるわけですが・・。

何はともあれ、この辺の話は、一生懸命やったところで、0.5も乱視度数が変わるかどうかというマニアックなところでございます。
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色々苦言も呈してますが、個人的にはベリオンを導入して非常に良かったと思っております。やはり、マルチIOLやトーリックIOLに関しては安心感がありますし、今後、自分にとって一番良いと思う使い方を確立していければと思います!

金沢医大の佐々木先生の話では「瞳孔の大きさには依るが、白内障術後乱視は1.0くらいが丁度良い」そうですが、たまたま乱視が1.0になるのと、狙って乱視を1.0にするのとでは大きな差がありますし、ベリオンカリストのようなマシンを駆使して「乱視をコントロールする」時代に入ってきていると考えております。

その次の展望としては、瞳孔径が白内障手術のレンズ選択において、ファクターとして上がってくるのでしょうね〜。いやはや、ややこしい時代になったもんです・・・。
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本日は徒然なるままにベリオンの感想について述べさせていただきました〜。正直、新しいマシンが入ると、オペや診療に対するモチベーションが上がりますね。日々同じメンバーで同じことの繰り返しになりやすい、手術開業医に取って、こういう刺激も必要ですね。本日は以上です。

白内障手術時に考えていること by B

早いもので、8月も終わりですね〜。月一回の更新を目標にしているのですが、油断していると8月も終わってしまいそうなので、あわてて投稿です!!
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先日、A先生の眼科手術開業医の会に招かれて遠路はるばる参加させて頂きましたが、非常に刺激になりました!その際にも少し話題になりましたが、IOLマスター700は非常に評判が良いですね。

Bのクリニックでも使ってますが、Bの評価も非常に高いです。

眼軸長測定自体は、2代前の機種くらいから、臨床上問題ないくらいに仕上がって来ていたと思いますが、700では眼内レンズ度数計算の最近の流れに沿って、SRK/T式だけではなく、Haigis式やHolladay2式をストレスなく使用できるようになっているところが秀逸だと思います。

今までは、他の式の存在は知識としては知っていても、慣れたSRK/T式でやっていたのですが、700ではSRK/T式の苦手な目、すなわち、やたらSteepな角膜やFlatな角膜には注意喚起をしてくれます。それらの目は、MultiformulaでHaigisやHolladay2式を参照し、そちらのデータで度数選択をすれば、かなり正確性が上がりましたね〜。

ただ、個人的にはIOLマスターのK値自体は、所詮少ないポイントでしか測定してないので、あくまでもIOL度数決定のみに使用するデータと言う扱いです。トーリックIOLの軸決めに使用するにはCASIAのAxial Power(real)のデータを使用しております。これは、前回のJSCRSで聞いて、その後、そうしているのですが、明らかに正確性がupしましたね〜。CASIAでなくても、角膜形状解析装置のデータの方がbetterだと感じてます。

また、A社VERIONの導入を決定いたしました。

カリストとの戦いになったのですが、BがVERIONにした理由は、

・VERION リファレンスユニットで約1000回も測定して加算することによるトラッキングの正確性

が決めてとなりました。あと、カリストを導入する場合、ルメラ700も買わねばならないので、導入コストに大きな差があったこともあります。


ところで、表題の件ですが、前々からぼんやりと考えていたのですが、諸先生方は如何でしょうか??

Bは大体、一日15〜20件程度の手術をしますが、Bクラスのサージャンはまだまだ未熟であり、色々な雑念が胸を去来致します。

Bはプロ野球の先発投手の気持ちが、白内障サージャンに近いのでは?と考えております。結構、先発投手に共感するところがあります。

まずは立ち上がり。

さすがに場数を踏んできているので、「立ち上がりに大量失点!!」ということはありませんが、やはり今でも緊張します。その日の体調にも依りますが、CCCでフラップをつかむときとか、手が少しプルったりしている時もあると思います。

5例くらいこなしてくると、その日の調子がだいたいつかめます。先発投手なら2〜3回(?)

例えば、

「今日はCCCが少し大きくなっちゃうな〜」とか、その逆。

「今日は角膜切開創のトンネルがどうも短くなりがちで、ハイドレーションをしないと創が自己閉鎖してくれないな〜」とか。

「今日はセカンドチョップ時のフェイコの突込みがどうも浅く、キレイに分割できないな〜」

などなど。

また患者さんも、一概には言えませんが、手術を待っている間に緊張感が伝播すると言いましょうか、やたら緊張して力が入っている患者さんが多い日や、逆にリラックスしてくれて非常にやりやすい環境の日もありますね。統計を取っているわけではありませんのでわかりませんが、術前の患者さんのお世話するナースの声掛けや振る舞いで、緊張感が違ってくるのかも知れません。

緊張対策に当院では術前待機エリアでリラックス効果のあるアロマを炊いてますが、ハッキリ言って、あまり関係ないですね〜。(^^;)

6例目以降の中盤戦では、序盤で感じた修正点を徐々に修正し、だんだんエンジンがかかってきて、明らかに手術のテンポが良くなってきます。ただ、気を付けなければならないのが、こういう勢いが乗って来たときに強打者(チン小帯脆弱等)を迎えると、ついつい「まぁ、イケるじゃろ。」「大丈夫じゃろ。」という悪魔の囁きに乗ってしまい、手痛いしっぺ返しをくらうことがあるということです。

やはり、事前に打者の実力(白内障手術の難度)を把握し、強打者っぽい方は時間をかけても良いので慎重に慎重にやることが肝要ですね〜。Bは研修医時代からの習慣が染みついており、いまだに手術前日には全例の患者さんデータを見直し、朝の朝礼で、難症例の可能性がある人の事は話題に出すようにしております。ナースも自覚していないといけないので。

あと数例でオペが終わるという終盤戦で心がけていることは、「粘弾性物質や眼内灌流液をケチって無用な虎舞竜を起こさない」ということですね・・。

サージャンによって色々なタイプがあると思います。

星野仙一氏のように、燃える闘魂で殺気をムンムンさせ、ナースにも闘魂をぶつけまくって、自らの集中力を高め、オペに没頭するタイプ。

はたまた、いつも無表情で、いわゆるポーカーフェイスタイプ。昔、巨人に加藤初という投手がいて、「鉄仮面」と呼ばれてましたね〜。かなり古いですが・・・。

Bは明らかに後者のポーカーフェイスを意識しております。そもそもBは喜怒哀楽の感情起伏の激しい、わかりやすい男ですが、手術は数時間にわたって集中力を研ぎ澄まさねばならないので、怒りなどで無駄に神経をすり減らしたくはないので、意識して感情に起伏を作らないようにしております。ナースに怒ったりすることもほとんどないです。まぁ、手術が終わった後で嫌味を百タラ言いますが・・。

この辺は、長年コンビを組んでる手術開業医ならではの特権かも知れません。今でも、教育のために、新しいナースが介助につくと、やっぱりイライラしたり、リズムが乱れますからね・・。ただ、これも仕事ですねぇ。ベテラン介助ナースが突然休んだりすることもあるでしょうし、複数のナースがレベルの高い介助が出来るようにしておくのも院長の責務なので。

そんなこんなで、予定の手術が全て無事に終わったあとの解放感は格別でございます!!

その後に吸う、タ○コの美味さと言ったら・・・。まだまだ意志の弱いBは○バコが止めれそうにありましぇん!!

逆に、破嚢等の虎舞竜症例があった日は、「あの時、こうしておきゃ良かったのに・・」「明日、大丈夫やろか・・・」などなど、タメ息ばかりついてますねぇ。夜にお風呂に入っている時などに落ち込むんですね〜。そういえば、最近、そういう思いをしてないので、そろそろかも知れませんね。気を抜かぬよう、褌を締め直してかかります!!

Bは手術日に以上のようなことを考え、日々過ごしております。ツラいこともありますが、何やかんや言いつつ、手術が好きなので、たくさん手術が出来る現在の状況に感謝感謝の毎日でございます。

本日は以上でございます。

JSCRS感想、安保関連法案についても少し・・・ by B

ご無沙汰しております!!月に一回の更新を死守しておりましたが、ついに崩れてしまいました・・・。

6月はJSCRSに参加しており、ネタには困らなかったにも関わらず、「明日書こう」「明日書こう・・」と言ってる間にズルズルと7月に。7月に入ってからも油断をしていると、あっと言う間に20日じゃありませんか!今日は何としても更新せねばとの思いでパソコンの前に座っている次第でございます。

JSCRSの印象ですが、学会発表中にツイートが横に出てくるのは良かったですね〜。今まで、学会場での質問というと、決まった人しか手を挙げなかったのですが、まぁそれはそれで良いのですが、Bをはじめとするtoo shy shy boy(girl)は、なかなか手を挙げて質問となると、敷居が高いですね〜。今回、名も無き(?)先生方のつぶやきから、素朴な疑問を質問する形になっていたので、あれは良かったと思います。shyな日本人向けのスタイルではないでしょうか。

あと、CTRがH社から発売され、個人輸入しなくても使えるようになったので、一気に広がってますね。T先生は、なんと全症例の6割近くに使用しておられるとのことでしたので、Bもケチケチせずに、ちょっとでもチン小帯が怪しいと感じるような症例は積極的に使用すべきと思いました。Bは何度も痛い目にあっているわけですが、CTRを入れる手間と、万一チンが弱かった場合の精神的肉体的苦痛を天秤にかけると、やっぱバンバン入れた方が良いですね。

で、何事にも影響されやすいBは、学会から帰ってから、3手術日連続でCTRを1例ずつ挿入した次第でございます〜。(^^;)

新しい系では、遠中近のトリフォーカルレンズの話を興味を持って聞いておりました。セミナーでは大御所のN先生がかなりの高評価をしておられましたが、お話や原理を聞いていると、二重焦点IOLの無駄になっている光パワーを中間距離が見えるように再利用しているという実にエコな発想のレンズです。少なくともこれまでの回折型二重焦点より劣ることはないということで、近方用度数も+3.5D入っておりますから、結構普及するのではないでしょうか?Bの感触では、日本人はアングロサクソンより多数の文字を解読せねばならないため、近方度数は出来れば+4D、最低+3.5D欲しい所でしたので、そこは良かったです。Bのクリニックでも導入することに決め、早速先日勉強会をやってもらいました〜。

さて、本日は久々に政治系のネタにも触れさせてください。

もっちろん、安保関連法案についてでございます。

Bのブログを長らく愛読して頂いている方々は、Bがやや右曲りであることを十分御承知かと思いますが、当然ながら、Bはあの法案に賛成に決まっております。そもそも、中国共産党北朝鮮、(なぜか)韓国の3か国以外のほぼ全ての国々が理解を示し、賛成している法案なのですから、反対している日本の政治家達は、彼の3国に内通している政治家と言ってもよいでしょう。民主党は今回も迷走です。終わっております。

案の定、最近面白くなかった左翼系の人々が嬉々としてバッシングを開始しておりますね。

様々なバッシングがありますが、唯一耳を傾けるに値するのが、

憲法を改正してからやるのが筋」

という議論ですね。これは正論です。ただ、ここからやろうとすると、時間が掛かりすぎます。学者さんたちの「憲法違反」という指摘に関しては、官邸の真意は、憲法を易々と変えられないからこその苦肉の策に決まってると、わかる人はわかってます。「憲法栄えて国滅ぶ」という事態になればどないしてくれんねんっていう話です。

強行採決」に対する疑問の声は、そもそも公平な選挙で国民が過半数を与えた結果の自民党安倍政権ですから、何をかいわんやです。民主党政権時代、不毛な大衆迎合法案をビッシバシ強行採決していた際は、左翼マスコミは全く批判しなかったじゃありませんか。こういうのをダブルスタンダードと言います。

「日本が遠くに戦争に行く国になる」「徴兵制が導入される」「法案可決によって日本も危険視され、テロが起こるかもしれない」との議論(とも言えませんが・・)は、左翼が考えだしそうなデマゴーグですね。民衆を不安に陥らせて政権不信を招こうという、正に卑劣なデマゴーグです。

日本以外の世界中の国々が当然のように保持している集団的自衛権を日本が保持しようとすることがそんなに嫌なのでしょうかね〜。「日本が困ったときには同盟国に助けて欲しいが、向こうが困ったときは日本人のリスクが高まるので知らんぷりしてようぜ!」という形は、はたして誠実な国家と言えるのでしょうか?僕はそんな身勝手な国なら、国民を辞めてどこかに移住しますよ。そもそも、そんな国民性では同盟国も守る気がなくなりますよね。

反対派の中でも、「アメリカの国益追求のための戦争に巻き込まれる可能性がある。アメリカに守ってもらおうという事自体が間違っている。日本は自主防衛できる戦力を保持せねばならない」との立場の方は、B的には理解できます。小林よしのりとかこんな考えのようですね。ただ、現状でいきなりその方向に持って行くのはかなり摩擦があるでしょう。

Bは現在、塩野七生氏の「ローマ人の物語」を熟読している最中でございます。案の定、めっちゃくちゃ面白いし勉強になります。Bは、元々地中海一の隆盛を誇ったカルタゴがローマに滅ぼされてしまった話を読んだとき、反射的に「日本に似ている!」と直感したのですが、同じことを感じた人たちがネットにまとめてくれていたので、長いですが引用させて頂きます。

日本とカルタゴの対比

以下;歴史の玉手箱様より引用

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カルタゴは、フェニキア人が建国した海洋国家で、現在のアフリカ大陸チュニジアに位置しています。

カルタゴは、世界一の造船技術を持ち、スペイン、シチリア島などの海外領土を支配していました。

紀元前3世紀、地中海貿易により富を蓄え、
ローマ帝国と並ぶ強国となります。

BC264年、両者の中間にあるシシリー島で紛争がおこります。そして、これを契機にカルタゴとローマは、世界の覇権を賭けて激突します。この戦いは、23年間の中断をはさんで63年間続きます。(第一次ポエニ戦争、第二次ポエニ戦争

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1867年、島国日本は、長い眠りから覚め、明治維新により近代国家への道を目指します。西洋文明を積極的に取り入れ、富国強兵に邁進します。日清・日露の戦争に勝ち、朝鮮、台湾、南樺太と領土を拡張します。

強国となった日本は、戦艦大和を建造して、世界有数の海軍を持ち、
太平洋をはさみ、超大国アメリカと対峙します。

1941年12月、日本連合艦隊は、ハワイの真珠湾の奇襲に成功します。太平洋戦争が始まります。

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カルタゴの英雄ハンニバルは、象36頭と兵士5万人を率いて、スペインを出発します。象を連れて、アルプス山脈越えに成功、ローマの本拠地イタリア半島を奇襲します。ハンニバルは、イタリアに、なんと15年も踏みとどまり、ローマを一時追い詰めます。

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マレーの虎山下奉文中将は、マレー半島を南下、シンガポールに侵攻します。インド兵への離反策が成功し、1942年2月15日シンガポールは陥落、イギリス軍は降伏します。

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カルタゴは、地力に勝るローマに対して次第に劣勢になります。ついに、名将スキピオ率いるローマ軍が、カルタゴの本拠地に進軍します。カルタゴは、イタリアで善戦していたハンニバルを帰国させ、本土決戦に賭けます。BC202年、天下分け目の戦い(ザマの戦い)が行われます。カルタゴの完膚なき負け戦でした。
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アメリカは、生産力、技術力で日本に勝っていました。ミッドウェー海戦を境に、戦局は逆転します。ガダルカナル硫黄島、沖縄。日本は、敗退を続けます。本土空襲が激しくなり、広島と長崎に原爆が投下されます。日本の完膚なき負け戦でした。


カルタゴは、ローマに無条件降伏します。

全ての海外領土は、放棄され、軍船、象もローマに引き渡されます。軍隊は、自衛のためのものだけが許されました。そして、自衛のためでも戦争する場合、ローマの許可が要ることになったのです。(この許可の項目が、後に大問題となります)

そして、50年賦で1万タラントの賠償金をローマに支払うことが決まります。

ともかく、カルタゴの町は、無事に残りました。100人会は、貴族の世襲制でしたが、戦後まもなく代議員が選挙で選ばれるようになります。

カルタゴは、民主主義の国家に生まれ変わります。
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「忍び難きを忍び、耐え難きを耐え・・・」玉音放送が流れ、日本は無条件降伏します。

日本列島以外の領土は、返還されます。アメリカが決めた平和憲法で戦争が放棄されます。(後に自衛隊が誕生します。)国土は焼け野原、アジア諸国には賠償金の支払いが必要でした。ともかく、本土決戦だけは避けられました。

日本は、天皇主権の国家から、主権在民の民主主義国家に生まれ変わります。

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カルタゴ人(フェニキア人)は、ユダヤ人やアラビア商人と同じセム語族で、最も商才があるといわれている種族です。

軍事国家への野心を棄てたカルタゴ人は、ますます貿易や商売に熱中するようになります。ローマ人は、楽しむために働きましたが、カルタゴ人は働くこと自体が人生の目的でした。奇跡の経済復興が実現します。

戦勝国ローマは、休む間もなく、マケドニアやシリアと戦わなければなりません。軍備費の要らないカルタゴは、次第にローマに匹敵する経済大国に、のしあがります。

BC191年ローマは、シリアを打ち破ります。

無敵の軍事大国ローマにとっての脅威は、経済大国カルタゴに移っていくのです。
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日本人には、勤勉さと物作りの才能がありました。

焼け原から立ち上がった日本人は、ひたすら一生懸命働くことで豊かになろうとしました。エコノミックアニマルと日本人は、陰口を叩かれます。奇跡の経済復興が実現します。

アメリカの核の傘に入り、軍事費もいりません。戦勝国アメリカは、ソ連との冷戦を戦わなくてはなりませんでした。

10%を超す高度経済成長が続きます。日本は、世界第二位の経済大国になります。

ソ連が崩壊し、日米の経済摩擦が激化します。

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BC187年、カルタゴは、50年賦と決められた賠償金を一括払いしたいと申し出ます。いくら叩いても不死鳥のように蘇る、カルタゴ人の経済力に、ローマ人は、羨望と恐怖心を抱きます。ポエニ戦争の悪夢がふと蘇ります。

ローマの元老院の指導者カトーが叫びます。

カルタゴは、滅ぼさなければならない!(デレンダ・エスタ・カルタゴ
◆◆割れんばかりの賛同の拍手が、議場に沸き起こります。◆◆
ローマの元老院議員カトー
カルタゴは滅ぼさねばならない」というセリフで有名。演説の最後を、必ずこの言葉で締めくくったとか。個人的な恨みはなかったようなので、単なる偏執狂ではないかという気もするが、彼のしつこさが、結局ローマ人をその気にさせた。


経済大国カルタゴの最大の悩みは、隣国のヌミディアでした。ヌミディアは、騎馬兵団で有名な、戦争に強い国です。自衛力しか持たないカルタゴを侮り、その領土を侵犯します。

カルタゴは、ローマに調停を頼みますが、黒幕のローマはもちろん取り合いません。ついに、カルタゴヌミディアの間で戦争が起こり、平和の国カルタゴは、敗北します。

ローマの事前許可のない戦争開始は、条約違反でした。

ローマは、カルタゴに対して、突然宣戦布告をします。

驚いたのは、カルタゴです。ローマの許しを得ようと、300人の貴族の子供を人質に差し出します。しかし、8万人の世界最強のローマ兵が、上陸し、カルタゴに進軍します。

カルタゴの使者が、「どうすれば、許していただけるのですか?」とローマの司令官に聞きます。

「全ての武器を差し出せ。」司令官は、答えます。

カルタゴは、20万人分の鎧、投げやり、投げ矢、2000の石弓を司令官に差し出します。

すると、司令官は、最後の要求を使者に言い渡します。

我々は、カルタゴの街を根こそぎ破壊することを決めた。
カルタゴ人には、今の街より10マイル内陸部に
新しい居住地帯を造ることを許可しよう。

使者からローマの意向を聞いた20万人のカルタゴ人は、驚愕して、嘆き悲しみ、最後に激怒します。

「こんなひどい仕打ちがあろうか。街を破壊するだと。
内陸部に引っ込めだと。どうせ死ぬなら戦って死のう!」

カルタゴ人は、丸腰で戦う覚悟を決めます。返事の猶予期間の30日間、密かに戦争準備がすすめられます。
武器職人は、連日徹夜で武器を作ります。
若い女性は、長い髪を元から切って石弓の弦が作られます。


こうして、始まったのが、第三次ポエニ戦争でした。
(戦争というより、ローマによるカルタゴ民族浄化です。)

カルタゴは、ここで奇跡的な粘りを見せます。なんと丸腰で三年間ローマの猛攻を食い止めたのです。

しかし、戦闘と飢えと疫病で、20万人のカルタゴ市民は、10万人に減ります。

そして、ついに、ローマ兵は城壁を破り、街へ進入します。
女、子供までがレンガを投げて抵抗しますが、5万人が虐殺されます。
ビュルサの砦に逃げ込んだ5万人のカルタゴ人は、オリーブの枝を掲げて投降します。
彼らは、一部が処刑され、残りは奴隷として売られます。

カルタゴの街は、十数日燃えつづけ、灰は1メートル積もります。カルタゴの復活を恐れたローマ人は、この地に塩を撒き不毛の土地にします。
700年続いた経済大国カルタゴと世界の富を独占したカルタゴ人は、BC146年こうして滅んだのです。

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カルタゴはローマと戦おうとする主戦派と、ローマと戦いたくなく、あくまで通商国家としてやっていきたい経済派でズーッともめ続けておりました。結局、天才武将ハン二バルが奮闘していても国内では勢力争いが延々と続き、結果、ハンニバルは孤立し最後にボコボコにやられてしまいます。

平和を愛するカルタゴ人はそもそもの国の守りも自分でやろうとせず、軍隊は全て傭兵です。カルタゴ人は、現在の自分の身の回りの平和に安穏とし戦争に関する議論すら避けていたとのことです。現在の日本人の左派の人々にそっくりでございます。

塩野七生氏の本を読んでいても、カルタゴ人は非常に外交下手で、ローマの真意をはかろうともせず、国内の独りよがりの事情でローマに対し、結果、激しい怒りを買って滅亡させられました。

色々考えさせられましたね。

また、カルタゴが外敵(主にオリエントの王国)と戦っていた際、カルタゴは金銭のみで持って、ローマを支援していました。そのことに対して、ローマ人は心の奥でカルタゴを蔑視する人もあったと塩野七生氏の本に書いております。勿論、ローマ人全てがカルタゴに反感を感じていたわけではないのですが、偏執的な反カルタゴの思想を持ったカトーが権力を握った時、ローマはカルタゴを滅亡させました。

日本も同じ轍を踏むわけには行きません。いずれ米国に、反日思想で凝り固まった偏執的な指導者が表れないとは限りません。

小林よしのり氏は安倍内閣のことを、「対米追従ポチ内閣」と罵りつづけておりますが、Bは現状では現実的な選択肢だと思います。国民の国防に関する意識がまだまだ異常に低い現段階で自主防衛路線に切り替えることの方が支離滅裂です。そもそも、昔と違って、一国のみで国家を防衛するなど不可能。どこかとタッグを組まねばなりません。中国共産党やロシアと組むよりも、アメリカと組む方が現実的です。

対米追従しつつ、世論を熟成させて憲法を改正し、そこからジワリジワリと真の独立国家と言える、自主防衛に向けて、舵を切っていくべきかと思います。

集団的自衛権が合憲か違憲かなんて、チッポケな話です。現在の親分である米国が欲しているから、必要なだけです。日本はまだ戦争敗戦国から抜け出せておりません。その第一歩が憲法改正です。それに向けて安倍総理は外野の騒音に気を取られず、ゆっくりでいいので、一歩一歩進めて行って欲しいですね。

本日は長くなりました〜。以上です。

またまた大いに刺激を受けました! by B

今日は、久しぶりにじっくり時間があるので、5月2回目の更新をさせて頂きます。

実は、4月から今話題のライザップに行っておりまして・・・。本当は火曜日午後はジムに行ってたのですが、お店の定休日と言うことで、ポッカリ時間が空いたということです〜。

気になる結果ですが、1ヶ月半で9kg減!!
(^^)

結果にコミットしてますよ〜。キモは、食事内容(糖質制限食の徹底)と食事間隔(なるべく3〜4時間置きに摂取)。まずこれをしっかりやるだけで十分に痩せると思います。あとは週に2回の個室トレーニングですね。正直、車輪みたいな重りをつけてのスクワットはキツイですが、結果が出てくるとやる気も湧いてきますね!!まだあと1ヶ月半くらい(Bは3ヶ月コースです)あるので、どこまで痩せるか楽しみです〜。まぁ、キツイのはキツイです・・・。最近は飲みにも出ないし、食事も同じようなメニューばかりだし、週に1〜2回のフィッシングだけが心の拠り所です。修行僧みたいな生活ですね・・・。

ところで、先日、久々にアニキ眼科の見学に行ってまいりました〜。目的は、デモで使ったZ社カリストの対抗馬、A社のベリオンの実際を見に行ったわけでございます。

アニキ先生は、マルチ患者さん限定でベリオンを使用しておられました。術者的には、カリストベリオンもそう大差ない印象。

ただ、検査のところでは、当院がカリストをデモをした際、IOLマスター500でやっていたのですが、患者さんの結膜血管撮影が出来るまでは眼軸長測定もフィニッシュしない所が検査員らに不評でした(IOLマスター700の場合は変わっているかも知れませんが)。眼軸長は問題なく測定できても、瞼裂が狭かったり、瞬きが多かったりして、結膜血管撮影ってカメラの精度にも依るでしょうが、結構難しいようなのです。結膜撮影が完遂しなければ、眼軸長データもまたもや撮り直しだったようで、ここはかなり不満を述べておりました・・。ベリオンの場合は、眼軸長と結膜血管撮影は別の器械を使用するので、どうしても結膜血管撮影が困難な場合、御破算になるということはないです。

手術場での外回りを含めての使い勝手ですが、アニキ眼科の熟達したスタッフによって全く問題なくスムーズに施行されていました。この辺りはどちらでも慣れれば問題なさそうです。

あとは、実際の術後結果がどうなるかという所ですが、こればかりは両者を同時に使用して比較することが出来ないので何とも言えません。ただ、ベリオンの方は、リファレンスユニットにて、一定数の術後データが揃えばA定数最適化まで行えるとの事。未来も含めたオペプランニングにまでは配慮されているのは、さすが手術屋さんのA社ならではと感じました。

む〜ん。悩みますね〜。(-_-)

いずれにせよ、目分量でマークし、目分量で挿入していた、白内障手術における乱視矯正が、新たな世界に入っていることは明白であります。

取りあえず来週からA社が鼻息荒く持ってくるLuxOR(顕微鏡)のデモに入るので、どっちを買うか総合的に判断したいと思います。

アニキ眼科の見学をしてて思っていたのですが、午前中は外来患者さんが溢れておりました!!Bのクリニックの総手術件数は、昨年は1500件弱、今年はそれを上回るペースです。勿論、アニキ眼科よりも件数が少ないのですが、それにしても来院外来患者数に大きな差がありますねぇ・・・。Bのクリニックでは丸一日6時間の受付時間で少ない時で70人多い日は100人チョイと言った感じです。アニキ先生がしょっちゅう患者さんを呼んでいるわけではなく、むしろ外来が回らないので、必要最低限しか受診を促していないにも関わらずです。未だにBが出ていない外来日は結構のんびりデーとなっているようですし、ここのところがいつも悩みの種でございます・・・。まぁ、予約制が機能している理想的な姿とも言えなくはないし、はたまた地域差もあるでしょう。こればかりはすぐにどうこうなるものではありませんが、結局のところ、Bが院長として他の非常勤の先生を上手く使いこなせていないところに原因があると思います。

アニキ先生は最近、「自分を消すのに必死」と仰ってましたが、Bはいまだに「オレがオレが」の診療スタイルを貫いているような気がしました。1人で抱え込んでいると大きなミスが生じたりする可能性も増えてきますので、changeしていかねばなりませんねぇ。

Bの知る限り日本一突っ走っているアニキ先生と久々にじっくりとお話しし、今回もまたまた大いに刺激を受けました!!

注文するのが面倒くさくて、結局1例たりとも挿入していないレンティスや、フェイキックIOL、add on IOL、最近話題のトリフォーカルIOLなどなど時代はどんどん進んでおります。診療所と自宅とライザップを往復しているだけで、小さくまとまりつつあった自分を恥じております!!!

医院移転し半年以上たち、もう落ち着いたので、ギアチェンジして、再び突っ走って行こう!!と決意した次第でございます。

ぶっちゃけた話、アニキ先生との会話の一番多くはライザップネタで、ライザップ話をしに出向いた面もありますが・・・(^^;)、アニキ先生、およびスタッフの皆さま方、今回も心温まる対応誠に有難うございました!!この場を借りて御礼申し上げます〜。

残念無念・・・大阪都構想住民投票結果 by B

5月度の更新でございます。

今日は、これに触れずにはいられません!「大阪都構想住民投票で否決」でございます。

それぞれの立場で色々なご意見があるかと思いますが、率直なBの感想としては、「大阪市民にガッカリした・・」という感じですね。


「借金まみれの大阪、元気のない大阪を復活させよう」という構想であるのに対し、自民党から、共産党までが一斉にタッグを組んで「都構想反対!」のスクラムを組んでいるところからして異様な光景でした。そもそも、大阪市自民党支持者も反対多数かつ、共産党支持者の9割くらいが反対ということで、おそらく潜在的左翼が多数含まれる地元密着の旧来からの自民党支持者+左翼支持者(=戦後日本の既得権益大受益者)が猛反発するわけですから、彼らにとっては耐え難い構想だったのでしょう。


世代別では、高齢者は反対が多く、若年者は賛成が多いという結果になっておりました。結局のところ、政治に無関心な比率が高い若年層の意見が通らず、高齢者自身の投票率が高いため、高齢者の意見が通るという、日本の民主主義の悪弊がまたもや出てしまったようですね・・・。

この調子では、憲法改正国民投票を施行したとしても、War Guilt Information Program(→ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム - Wikipedia)の呪縛から逃れられない世代の投票率が高く、否決されそうな予感がしますね。

そういう意味でも残念な結果でした・・・。

橋下氏自身に関しては、トンガリすぎて、敵を作りすぎましたねぇ。朝日新聞毎日放送の左翼記者たちが、橋下氏に完膚なきまでに打ちのめされ、論破されている光景を、こちらは胸のすく思いで拍手喝采してみておりましたが、戦後レジームの中にドップリと浸かっている既得権益大受益者層達は忸怩たる思いで眺めていたのでしょう。最後の最後にひっくり返されました。そういう意味では橋下氏は真の「政治家」ではなかったとも言えましょう。幕末に例えると、先鋭的な攘夷思想を突っ走った長州に例えられるかも知れません。薩摩のように、時代の流れを見ながら変幻自在に思想を転換し、時間をかけて、革命を起こすべきだったのかもしれませんね。そういう意味で、改めて、西郷隆盛大久保利通は凄いと思いました。

「橋下憎し」の高齢者層が一致団結して都構想に反対したわけですが、これで大阪の復活は半世紀ほど遅れるのではないでしょうか。

そもそも、「何かを変える」という意思をもたない組織に発展は望めません。また、平松前市長クラスが市長になり、「住民に優しいサービス」とか言いながら、借金を積み重ねる町に戻ってしまうのでしょう。

ホンマにガッカリですわ・・・。

安倍首相が強力なリーダーシップを発揮して、国政の方はストレスのない状態ですが、地方自治では、沖縄の翁長知事の振る舞い、今回の大阪都構想否決と、左翼勢力が再び力を盛り返してきましたね。

救いは投票者のうち、49%が都構想に賛成だったという事実です。

その中から、また政治的リーダーが出てくれることを熱望します。

そういえば明治維新も、長州が蛤御門の変で薩摩と會津の連合軍にボコボコにやられ、一時表舞台から去りました。その後、坂本竜馬の仲介で薩長同盟を成し遂げ、維新に繋げました。

大阪自民党が「薩摩」であることを信じたいと思います。

本日は以上です。次回は眼科ネタで書きます!

近況報告 2015.4月 by B

ご無沙汰しております!月一回の更新が板についてまいりました。最近の近況報告をさせて頂きます。

まずはA社のマルチIOL自主回収問題ですが、実はBのクリニックでも1例、1月後半にリストアを挿入した方で、異常に炎症が強く出た症例がございました。

81歳女性で、先に左眼を手術して経過良好。数日後の右眼手術の際、微熱(37.6℃)があったのですがご本人と相談の上、手術を希望されたのでやっちゃいました。あとで、インフルエンザに感染していると発覚したのですが・・・。

術翌日は普通に問題なく、1週間後に予約を取ったのですが、1週間後の検診の際、「2日前からボンヤリして見えない・・」と訴えがあり、前眼部を見ると、激しい炎症でfibrinが析出しておった次第でございます。リンデロン点眼を追加投与すると、反応良好で、しばらく経つと前眼部炎症は落ち着きましたが、硝子体混濁が少しあり、しばらく術1ヶ月目くらいまで飛蚊症の訴えは続きましたが、術2か月目には落ち着き、現在は0.6(1.2)の視力で他眼が0.8(1.2)。近見視力もまずまず良好で術後視力には満足しておられます。

今回の告知が行われるまでは、「老人のインフルエンザで免疫力が落ちているところに手術を施行したための内因性(?)眼内炎」と思っており、自分の中では「ご高齢の方の場合、インフルエンザ流行時期は例え微熱でもオペは中止にすべし」という教訓を得たと思っていたわけですが、ひょっとしたら、IOL側の問題があったのかも知れませんね。そう言われてみると、fibrinの出方が、かつてのH社製IOLの眼内炎に似ていたような気もします。また検証の結果を待ちたいと思います。

2月には、人生初の駆出性出血を経験致しました!!

症例は無硝子体眼のPOAG。エクスプレスを使用してスマートにTLEをやるつもりが、フラップ作成の際、早期穿孔をしてしまいまして・・・(無硝子体眼は眼球自体の柔らかさが、通常のものとは違うので注意が必要でしたねぇ)、エクスプレスを使用しない通常のTLEにコンバートしました。無硝子体眼なので、術中は眼球がhypoの状態でしたが、灌流液を注入しつつ眼圧を保って、何とかオペは無事終了しました・・・。で、ここからが問題なのですが、何と開瞼器を外す際に、患者さんが「ギャー!!アイタタタ!!!」とかなりの時間、激痛を訴えられました。すぐに手持ちスリットで確認したところ、脈絡膜が内出血により突出し、瞳孔領から見えている状態。僕も気を失いかけましたね・・・。

その後は、半泣きで経過観察をしておりました。タッピングでの血液排液を予定はしていたのですが、患者さんの普段の行いが良かったのか、僕の行いが良かったのか、出血がどんどん引いていきまして、現在術2か月ですが、眼底は落ち着いております。眼圧はレーザー切糸で調整し今は8mmHgですし、やれやれですわ・・・。視力は術前(0.3)で現在は(0.2)。まずまずと言ったところでございます。

白内障手術に関しては、医院移転後より、オペ場が広くなったので、強主経線切開で手術を施行しております。当初は耳側切開(特に左眼手術時)の体勢になかなか慣れず、更に、顕微鏡やフェイコマシンのフットスイッチを切開位置によって動かすことに多大なるストレスを感じておりましたが、昨年12月にナースを引き連れて、久々にA先生のクリニックに見学に行かせて頂き、器械・フットスイッチの配置やハンドピースを置く台のチョットした工夫を見せて頂き、早速当院に導入させて頂きました!お陰様で、今はストレスを感じることなく強主経線切開でオペが出来るようになりました。

改めて、A先生・スタッフの皆さま方、有難うございました!!
m(_ _)m

当たり前と言えば当たり前ですが、強主経線切開のオペの方が、術後視力も明らかに良くなっている感じがします。

あと、トーリックIOLも、どうやら強主経線切開で挿入した方が成績が良さそうな感じです。弱主経線及び強主経線以外で切開した場合、たま〜にではありますが、小切開であるにもかかわらず、妙に医原性乱視が強く出てしまう症例があります。強主経線切開の方が術後乱視が読みやすいという印象です。

検査器機は、IOLマスター700を購入しましたが、今まで測定できなかった濁りの強い白内障でも、かなり測定できるようになりました!これは明らかに有意差ありでございます。個人的には購入して良かったと考えております。

Z社カリスト及びルメラ700購入に関しては、超高額システムなので、完全に自分が納得した上で決めたいと思い、A社のVERIONシステムを実際の手術に使用している施設を見てから決めることに致しました。検査での使い勝手、オペ場での使い勝手、必要スペース、値段、Bとの相性など、総合的に勘案して決定したいと思っております。

本日は以上でございます!