シリコンオイル注入眼 by B

今、自民党

子供手当が出る代わりに、扶養控除・配偶者控除が廃止されるのは知らなかった!!それは困るから何とかしろ!」

という抗議(?)電話が殺到してるらしいですねぇ。

勿論、私は知ってましたし、配偶者控除が廃止されるのは歓迎でしたので、「それはそれでええやん」という考えでした。

一事業主として、配偶者控除は、看護婦さんが本来は働けるのに「控除額(年収103万でしたっけ?)を超えたくないから、もう出られません」とか言って来るのが、非常に鬱陶しかったのです!(今でもそうですが)

どうも、年金のことを皆心配するようですね。勿論、私も説得し、「せめて税金は納めなあかんけど、扶養家族範囲内の額(130万でしたっけ?)までは出て下さい!」と懇願するわけですが、大概、民衆は税金を納めるのが大嫌いなので、あまり良い顔をしません。(もっちろん、私も税金を納めるのは大嫌いです〜)

まあ、しかし、民衆というのはいい加減なものです。テレビではあまり控除廃止は言ってなかったような気がしますが、新聞では書いてました。何より、自民党に抗議するのは筋違いと思いますが・・・。


今回は早めに本題に入ります。皆さん、職業柄、常にいくつかの困っている症例を抱えていると思いますが、現在の私の困っている症例は

「シリコンオイル注入眼の高眼圧」でございます。

この方との付き合いは長いです。強度近視眼で20年以上前に他病院でRDに対し強膜バックリング手術を施行。

私が診察した時は網膜はくっついていましたが、硝子体混濁を繰り返し、前医でステロイド内服したら混濁が減り、止めたら混濁が増すという繰り返しでした。

眼トキソカラ症?とか考えておりましたが、ステロイド内服にてラチがあかないので、硝子体手術をお勧めし、施行しました。

すると、バックル感染症であったことが発覚!

硝子体切除後、バックルを除去して、一見落着かに思えましたが、今度は、再剥離を来たしました。

RD術後のうつぶせ位は当院では管理しきれないので、当院の硝子体手術担当Drに依頼して、他病院でreopeしてもらいました。

で、ガスが無くなってきたら、再剥離!明らかな原因裂孔がわからないということで、シリコンオイルにてタンポナーデすることになりました。

その後、2年間は平和な日々でございました。まだ比較的若く(60台前半)、視力も矯正(0.5)まで見えているので、オイル抜去して、泥沼の網膜再剥離になるのが、お互い怖く、そのまま経過を観察しておりました。

すると、この春頃から、シリコンオイルが乳化してきまして、高眼圧を呈してきました!どうやら、チン小帯断裂部より乳化したオイルが前房内に出てきています・・。

最初は眼圧25くらいでしたが、徐々に上昇し最後はフルメディケーションでも40を超えるようになりましたので、ついにシリコンオイル抜去を施行することになりました。

私Bは、網膜硝子体専門Drという訳ではなく、硝子体手術も勤務医時代はやってましたが、シリコンオイル眼というのは未経験でした。

抜去は勿論、当院お抱えビトレクターにやってもらいましたが、術翌日、網膜剥離は認めなかったものの、眼圧は40mmHg!

患者さんと二人で溜息をついて落胆したことは言うまでもありません。

良く見ると、まだまだ乳化したオイルがたくさん残ってます。こうなると取りきるのは難しいんですねぇ・・。

先日、前房洗浄のみ私が施行しました。術2日目に眼圧18になり、平和が訪れたかのように思いました・・・、が、しかし・・

本日、再び40mmHgに上昇しておりました。

明後日、再び前房洗浄する予定です。

前回の洗浄での印象ですが、IAで吸引してきれいになったと思っても、また硝子体腔から、ツブツブが上がってきてキリがありません。

取りあえずは、乳化したシリコンオイルをきれいにとりきるのは難しいので、眼圧が落ち着くまで、何度か洗浄していくしかないと患者さんには説明しております。

ご経験のある方にお聞きしたいのですが、

このような場合はチマチマ前房洗浄するよりも、もう一度、硝子体腔から洗った方がよいのでしょうか?

せっかくシリコンオイルを抜いた後も、網膜がくっついているので、変に硝子体腔内に手を出して、RDなど起これば悔いが残ります。乳化したツブツブオイルは、硝子体カッターでやるよりも、前房内に出てきたものをIAで確実に吸引するほうが、しっかり抜けそうな気がします。

自分としましては、何とか前房洗浄の繰り返しで凌ぎたいと考えております・・。

皆さまはどのようにされますでしょうか?またお考えをお聞かせ頂ければ幸甚です!