IOLコーディネーターの必要性 by B
管首相の組閣人事を見ておりますと、俗に言う「脱小沢路線」が鮮明です。
管直人という人はルーピーとは違い、「選挙後はノーサイド」「挙党一致」と口で言うのとは裏腹にしたたかな方ですね。完全に小沢一味の息の根を止めようと攻撃の手をゆるめません。
また、小沢氏や輿石氏も代表代行ポストの拒否を示唆するなど、まだまだ波乱含みですね〜。こりゃ、全然ノーサイドじゃないっすよ!
今後はこの内閣で、お手並み拝見ですね。外相が前原氏などはとても良いと思います。彼は先日の尖閣諸島問題でも毅然とした態度を示しておりました。彼なら中国へも媚びることなく毅然とした態度を示せることだと期待しております。
ところで、前々回少し触れかけた「IOLコーディネーター」についてです。
少し前になりますが、A社の担当の方に多焦点眼内レンズに関する勉強会を当院にて、やってもらいました。
というのも、先進医療施設認定をとってから、全く悪気はなかったのですが、ほとんどマルチIOLを使用していなかったのです・・。
個人的には、希望のある患者さんで適応があれば勧めるというスタンスは変わってないのですが、最近は、白内障術前ムンテラはほとんどナースがやっており、そのナースムンテラの所で「マルチIOL希望」の芽を摘み取ってしまっていたようなのです。
要するにムンテラ時、マルチIOLに対して、ネガティブな情報ばかりを患者さんにお伝えしていたわけですね。患者さんのテンションも下がり「ほな、保険のIOLでいいや」という話になってから、私の診察になっておりました。
これに関しては勿論、ナース達を責めるつもりはございません。多焦点IOL導入初期には、「ネガティブな情報もしっかり伝え、それらを理解した上で、希望される方のみをオペする」という方針をメーカーの方も勧めておりましたし、彼女達もそれに則って説明していただけでございます。
ただ、waxy visionやら、ハローグレアやら、脳の順応期間やら・・・、そういう話ばかり聞いてたら、誰でもやる気なくしますよね・・。
やはり、ネガティブな情報も伝えつつ、背中をちょっと押してあげるようなポジティブな意見も必要です。フラットな状態で迷っておられれば、最後の小生の診察でじっくり話し合って決めたら良いわけですから。
と言う訳で、多焦点IOL希望の患者様へのポジティブな殺し文句(?)を講義してもらったわけです。
例を上げますと、
・多焦点を入れて合わなければ、単焦点に変えることも出来ます!
・外部から得られる情報の80%は目からです。目にお金をかけることは人生を豊かにしますよ!
・長年働いてきたご自分へのご褒美ですよ!
・単焦点IOLか多焦点IOLかを悩めるというのは、角膜乱視が少なく選択の余地があるということなので、言わば贅沢な悩みですよ!
・入れ歯80〜200万(ホンマにこんなに高いんですか??)、補聴器40万、インプラント1本40万、それらは壊れればおしまいですが、多焦点IOLは高額ですが一生ものです!
などなど・・。
成る程。全て事実でございます。
しかしネガティブな情報は万人に言えば済みますが、ポジティブな情報は、その患者さんの目や希望をちゃんと把握した上ででないと、発することは出来ません。
前回ブログのトーリックIOLも含め、最近はIOLの選択肢が多岐にわたってまいりました、医者一人で、患者さんの希望を聞き込み、IOLを説明し、状況を判断して「殺し文句」を言って・・となると、ちょっと外来が回らなくなってまいります。
A社の方に聞くと、欧米には「IOLコーディネーター」という職種が既に存在しているようですね。と言う訳で、非医師のIOLコーディネーターの必要性をBも感じたわけでございます。
医師以外のものが説明をすることは、決してデメリットばかりではなく、患者さんが色々気軽に質問をしやすいなど、メリットもあります。
ナースらの合同ムンテラ(一般的なお話)→それぞれ個室に移動しIOLコーディネーターが深く問診し、適したIOLを患者さんと共に決定する→最後に医師の診察
もしくは、
ナースらの合同ムンテラ(一般的なお話)→医師の診察(手術日、狙い度数、IOL種類のある程度の方向性を決定)→IOLコーディネーターが深く問診し、適したIOLを患者さんと共に決定する
こんな形が理想的ですね〜。当院もそのような形に持って行きたいっす。
勿論、新たに人を雇うつもりは毛頭なく、現有戦力の底上げで、対応していこうと思います。
皆さまのクリニックでは、付加価値IOLの説明はどのようにされてますでしょうか?またご教示頂ければ幸甚です。