フェニレフリンミニムス by B
いやはや、遅くなって申し訳ございません!!フェニレフリンミニムスの報告でございます。
そもそもフェニレフリンミニムスとは何ぞやと言いますと、防腐剤無添加のフェニレフリンです。防腐剤無添加であるため、今でいう2%ムコスタUD的な、昔のお寿司の醤油瓶的なものに入っております。
フェニレフリンはα1刺激薬であり、α1遮断薬によって引き起こされるIFISの発生が抑制出来るということです。日本で使用できるフェニレフリン含有剤はネオシネジン点眼やミドリンP点眼液がございますが、前者は角膜内皮障害が報告されている亜硫酸ナトリウム、後者は防腐剤黄斑症を発症する可能性のある塩化ベンザルコニウムを含有している為、眼内への投与は好ましくないとのことです。
因みに、Bは脳味噌筋肉系の手術開業医ですので、恥ずかしながらフェニレフリンミニムスの存在自体、全く知りませんでした・・。
ある日、Bの心優しき先輩手術開業Drより「仲間内で購入するし、お前のところもどう??」と突然電話がかかって来て、存在を知った次第でございます。
コメントを頂いた中で、T先生はGlobalDrugs.ca(GlobalDrugs.ca - our Virtual Store Page for online shopping)から、Tetsu先生はアイアールエックスメディシンという会社(未承認医薬品の個人輸入代行 | アイアールエックス・メディシン)を通して購入されているとのことですね。勉強になります!
では、動画を供覧いたします。
苦労を重ねて、何とか100MB以内に収めました!!
ご覧の如く、ハイドロは完璧ですが、どうも核が脆く、1st chopの時点から、スッキリとは割れておりません・・。核のせいにしてはいけませんね・・。Bの実力不足です。すんません。フェイコチップの打ち込みが足らないっすね。
その後、お皿状になってしまい、吸引しようとすれば虹彩を吸っちゃったりしたため、フェニレフリンミニムス投入を決意した次第です。
フェニレフリンミニムスはIOL&RS Vol.26:374-379,2012の安間先生の論文「前立腺肥大」に載っていたままで使用しております(最初の解説も全くこの論文からの受け売りでございます。m(_ _)m)。すなわち、2.5%フェニレフリンミニムス0.25mlに眼内灌流液(当院の場合はオペガードネオキット)0.75mlを加えて総量1mlとし、約0.6%フェニレフリン液を作成し、前房内投与しております。
動画では、前房内投与前に、粘弾性物質で前房形成をしたために、フェニレフリン液を入れると、粘弾性物質が出てきております。
初使用なので、虹彩全体に行きわたる様に、結構しつこく注入しました。(^^;)
注入後は明らかに瞳孔散大筋に張りが出て、フェイコやIAによる吸引力にもビクともしない様子がお分かりになるかと思います。あと、角膜切開でのIFISの場合、最後のハイドレーションによる創閉鎖の所で、虹彩脱出などを来し、一苦労になることも多いですが、そこも通常の症例と同様に出来るようになっております。
IOLはN社SZ-1ですが、挿入ストレスが少なく、プリセットゆえにナース受けも良いですね〜。(^^)
という訳で、1例しか使用経験はないですが、Tetsu先生ご指摘の通り、マルイジンリングより断然簡便に使用出来ますし、これは素晴らしいと思います!!IFIS症例のスタンダードになる日も近いのではないでしょうか。
最後になりましたが、T先生、アドバイス有難うございました!!TMPGEnc Video Mastering Works 5のダウンロード版を購入しました!せっかくですので、これからもこのソフトを使って、面白い症例があれば動画投稿もしていきたいと思っております!
本日は以上でございます〜。